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結論から先に言うと、けいおん!は映画でもやっぱりけいおん!だった。
TV版を観て、あののんびりした雰囲気が気に入った人はぜひ観に行くべきだ。できればTV放送分だけでなく、販売用DVD/Blu-rayのみ収録の未放送分(第1期14話「番外編 ライブハウス!」と第2期27話「番外編 計画!」)を観ておくとより楽しめる。
TV版を観て、あののんびりした雰囲気が気に入った人はぜひ観に行くべきだ。できればTV放送分だけでなく、販売用DVD/Blu-rayのみ収録の未放送分(第1期14話「番外編 ライブハウス!」と第2期27話「番外編 計画!」)を観ておくとより楽しめる。
時間軸はTV第2期22話〜24話あたりで、受験が終わってヒマになった軽音部の面々が卒業旅行を計画するところから始まる。
予想していたよりロンドン旅行のくだりは短めで、「行くまで」と「帰ってきてから」にもかなり時間をとってある。ただ、短めとはいえロンドンのシーンはきっちり作られていて、行ったことがある人なら思い当たるものも多いはず。ぼくも幾つか分かるスポットがあってニヤニヤしてしまった。
ロンドンから帰ってきて以降の流れはTV版の別視点バージョンというべきもので、どこかで「TV版というA面に対するB面が映画」と評しているのも見かけたがまさにその通りだと思う。どちらが先であれTV版も観ておくと楽しいのは間違いない。
また、劇中ひょんなことからロンドンでライブをするシーンがあるが、パンフレットによるとちゃんと楽器やPAなどは実際の状況を想定して作っているそうなので、分かる人には(ぼくには何となく違う、ぐらいしか分からなかったが)そういう面でも楽しめるかもしれない。
日常モノのアニメが劇場版になると途端にファンタジー化したり(たとえばクレヨンしんちゃん)急激にすることが多い。それはそれで映画ならではだし面白い。
そういう手が使えないけいおん!をどうやって映画化するのか興味深かったが、ちゃんといつものノリで映画になっていた。
ロンドンでライブをやっても満員になったりしないし、肝心のライブパフォーマンスも(第2期の学園祭エピソードのように)アドリブが滑り気味だったり、最後にちょっとしたオチが付いたりする。そういう妙なところで現実的なあたり(何だかんだで普通の女子高生が部活でやってるバンドに過ぎないのだから)も相変わらずだ。
TV版の良さをきちんと映画に引き継いでいるので、1本の映画としてみるとあまり起伏が無く盛り上がりに欠けるという言い方も出来るが、もともとのあの「何ということのない話」が醸し出す空気感が好きなファンには十分お勧めできる。
さすがに10回も15回も行く(チケットの半券を集めるとグッズがもらえる)ぐらいならBlu-rayの資金に回すが、もう一度ぐらいは観に行きたい。