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ここのところビクタービクターソニービクターオーテク……という感じで、妙に国内メーカーのイヤホンヘッドホンを買ってしまう流れなのだが、今回またソニーのヘッドホンを買ってしまった。
MDR-ZX650(以下ZX650)、折りたたみ可能かつ反転可能なハウジングと、フラットなケーブルが特徴のポータブル寄りなヘッドホンだ。レッドを購入した。
MDR-ZX650(以下ZX650)、折りたたみ可能かつ反転可能なハウジングと、フラットなケーブルが特徴のポータブル寄りなヘッドホンだ。レッドを購入した。
MDR-ZX650 | ヘッドホン | ソニー
ソニー、スタイリッシュな密閉ヘッドフォン2機種 -AV Watch
ソニー、スタイリッシュな密閉ヘッドフォン2機種 -AV Watch
買った理由は珍しく(?)シンプルで、店頭で赤い色に惹かれたから。理由はどうあれいつもの衝動買いだ。
ZX600と迷った末に「こういう時はとりあえず上位モデル買っとけ」と物欲の神様がささやいた気がしたのでこちらを選んだ。ちなみに、買ってからブルーがあることを知った。近所の電器店を何カ所か回ったがどこもレッドしか置いていなかったのは、何か事情があったのだろうか。まあ、両方あってもレッドを選んだだろうが。
まずは外観について。
外でイヤホンでなくヘッドホンを着けることには賛否両論あると思うが、個人的にはこのZX650ぐらいが限界で、これ以上大きいとちょっと注目を浴びすぎるように思う。また、真っ赤なフラットケーブル(幅はおよそ5mm)の存在感がなかなか強く、これをファッションとして組み込むにはかなりセンスが要るだろう。生まれてこの方その手のセンスが絶望的なぼくは、もっぱら自宅用ヘッドホンとして使っている。
ヘッドホンとしての使い勝手について。
確かに折りたためてハウジング反転もできるのだが、そもそも40mmドライバで大きめのハウジングなので、たたんだところでポータブル向きと言えるほどコンパクトではない。もちろん、たためないよりはマシだが。
ヘッドバンドはクッション材などはついておらず、バンド全体がシリコンで覆われている。感触も悪くなく、ベロアや合皮に比べて汗や汚れを落としやすそうなのが好印象。ぼくは頭が大きい方だが、長さについては問題ない(たまに長さが足りなくて常用を諦めるヘッドホンがあったりするので、意外とこれはポイントが高い)。
側圧はやや強めで、耳乗せ式なので耳の形状によっては辛いかもしれない。また、メガネにも干渉する。パッドが柔らかいので装着できないということはないが。
インパクトたっぷりの真っ赤なきしめん風(?)フラットケーブル、実は柔らかめで絡みにくく、タッチノイズとも無縁となかなか良い。長さは1.2mで、iPodやウォークマンとの使用を想定したものだろう。どうせならZX700iPのようなiPhoneリモコン付属モデルがあっても良さそうだ。
密閉型なことに加えて柔らかいパッドで密着するため、音漏れの少なさ、遮音性の高さはどちらもそこそこ良い。また、片耳モニタリングができるので、背後を気にしながら動画を見たりゲームをする用途にも対応できるだろう。
さて最後に、いつもレビューの時に困る音質の話。
ひとことで言えば「派手めのドンシャリ」。低域は量多めでタイトさはあまりない。外で使うと周囲の音にかき消されてちょうど良いようにも思う。中高域は耳につくようなことはないが、妙に派手さを感じる。かといってアクが強いわけでもなく、意外と手堅い音に作られているように思った。外見の印象に引っ張られてしまっているかもしれない。
結論。
大きさと見てくれの派手ささえ気にしなければ、外出時に使うヘッドホンとして悪くない選択肢だと思うし、音の傾向も割と好みなので、買ったことは後悔していない。
ただ、5000〜1万円クラスはライバルが多く、人に勧める場合は他を差し置いてもコレ! というほどではないのも事実。
たとえば、同じソニーのモニターヘッドホン系中級モデルMDR-ZX700。
実勢価格がさほど変わらないので、折りたたみが不要でフラット傾向の音を求めるならこちらがお勧めだ。
あるいはKOSS PortaPro(個人的に大好きな機種)、AKG K414/K430/K450、Sennheiser PX100/PX200など、ZX650よりポータブルプレイヤーに向いたタイプのものもこのクラスには多い。
外見に惚れ込んで買うなら、ありだ。