細かすぎて気にされないOS Xの指カーソルの変化。

Lion発売から半年以上も経ってこんなネタも何だが、せっかくなので書いておく。

最近ふと、ハイパーリンクなどをポイントしたときに出る指型カーソルにちょっとした違和感を感じた。指先に少し角度が付いているように見えたのだ。

そこで比較のため、アプリケーション>ユーティリティ>グラブ.appの環境設定パネルをキャプチャしてみた(ちなみにコレ、OS X標準のスクリーンキャプチャ機能で、カーソルを入れて撮りたい場合にいじる設定)。
青と赤の丸で囲んだ二つのカーソルに注目していただきたい。

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これが10.6 Snow Leopardのカーソル。
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これが10.7 Lionのカーソル。

やはり記憶違いではなかったようで、指カーソルのデザインが10.6と10.7で微妙に変更されている。指先に角度が付けられているだけでなく、より緻密に立体的に描き込まれた印象を受ける(そういえば、OS 9以前のカーソルは10.6のものとよく似ていた気がする)。

OS Xはアップグレードごとに外観が変化してきている。それでもなぜか、全体的な印象はさほど変わったように思わないのが不思議なところだ。
アイコンやウィンドウなどに比べると、カーソルのデザインはOSとしての機能に大きな影響を与えるわけではないが、こういう細かいところに気を使うのがAppleらしいといえばAppleらしいのかもしれない。

Messages Betaを使ってみた。

Mac OS X 10.8 “Mountain Lion”はまだ半年ほど先のことらしいのでひとまず置いておくとして、iMessageのMac版、Messages.appがベータ公開された。

Apple – Mac OS X – Download the free Messages Beta.
http://www.apple.com/macosx/mountain-lion/messages-beta/

iOS 5の「メッセージ」アプリとそっくりのUIに、iChatの機能(AIMメッセンジャーやGoogleトークなど)を統合したもの。
個人的にiChatの部分はさほど重要ではないのだが、FaceTimeよりは利用する機会が多いiMessageがMacでも使えるのは嬉しい。また、メッセージの内容だけでなく開封済み情報も同期されるため、MacとiOSデバイスをまたいでやり取りできるのが何ともスマートだ。

さて、このMessagesは嬉しいことに日本語化が既にされているが、まだベータなのでやっぱり不具合がある。
(1) 半角と全角が混在する文章だと、iOSのメッセージアプリで細切れになってしまう。たとえば「iPhoneとiPad宛に送信」という文章を送ると、iOS側では「iPhone」「と」「iPad」「宛に送信」と4つの吹き出しに分かれる。iOSから送った文章はMacでもきちんと表示されるので、Macアプリ側の問題と思われる。
(2) 電話番号宛にメッセージが送られると、送ったメッセージとは別に空白のスレッドが1つできることがある。iPhoneでは無用にスレッドが増えてちょっと鬱陶しい。
(3) 電話番号を発信者IDとしてメッセージを送ると失敗することがある(必ず失敗するわけではない)。

ただし、これはあくまでぼくの環境で起きたことであり、またテストは同一Apple IDとひもづけた電話番号と複数のメールアドレスで、Mac、iPhone 4、初代iPadの三つのデバイスを使って「自分から自分へメッセージ送信」を行ったものだ。他のアカウント宛なら問題が起きない可能性はある。

ちなみにiMessageの「連絡先情報」に関してはこの記事が詳しい。

iMessageについて調べた – 今日覚えたこと
http://d.hatena.ne.jp/nacookan/20111022/1319311387

正直かなりややこしい仕様なので、デバイスごとにアドレスを振り分けるのか、ぜんぶ同じモノを使うのか、よく考えて決めた方が良さそうだ。
ただ、使いこなせればかなり便利でレスポンスの良いコミュニケーションツールになることは間違いない。

パイオニアのヘッドホンSE-MJ541ミニレビュー

寒い季節にはイヤーマフ代わりとしてヘッドホンを使うことがよくある。
ただ、しっかり耳を覆うような大きなタイプだとかさばって取り回しが悪い。そこで防寒という点では多少劣るが、ポータブルヘッドホンをよく使っている。本当はPorta Proを使えればいいのだが、音漏れが電車に向かない、ヘッドバンドが冬に向かないなどの理由で、長らくAKG K26Pを愛用してきた。
そのK26Pがそろそろ限界のようなので、発売されて間もないパイオニアのポータブルヘッドホン、SE-MJ541ブラックを買ってみた。4980円。パイオニアとしては「アウトドアヘッドホン」という分類で、持ち運びやすさを重視したシリーズの最上位モデルだ。

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折りたたみのためにハウジングが回転する仕組み。ハウジング表面はアルミ仕上げ

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裏返してみた。40mmドライバーなのでK26PやPorta Proより大きめだが、耳を覆うほどではない

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折りたたんだ状態。ケーブルをどう処理するかがちょっと悩ましい

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折りたたみ状態の裏側

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左右を間違いにくいように、右側のスピーカーは内側を赤くしてある

K26PやPorta Proに比べるとひとまわり大きいが、折りたたみ状態ならそこそこコンパクトにはなる。大きめのカバンやポケットなら持ち歩く気になるギリギリ、という印象。できれば簡単なモノでも良いのでポーチなどがあるとケーブルの処理に困らず良かったと思う。プラグはL字、ケーブルは両出し。

頭の大きさには定評のある自分でも普通に装着できたので、ヘッドバンドのサイズは妥当なところか。

メガネとは干渉しやすい。側圧は強くはないが、耳を押しつぶされるような感触は多少あるので、好みが分かれそうだ。

耳乗せ式なので、音漏れを防ぐにはしっかり装着する必要がある。逆に言えば、ちゃんと着けていれば音漏れはあまり気にしなくて良さそう。ただ、遮音性は密閉型の割に高くないので、周囲がうるさい場合は音量に気をつけた方が良い。

音質について、使い始めたばかりの現時点での感想は、

・いわゆるドンシャリ
・ちょっと”シャリ”が気になったり、女性ボーカルのサ行が耳につく時がある
・K26P(ちなみに無改造)ほどは籠もらない
・音場は狭め。ボーカルが近く感じるので個人的には割と好み

といったところ。あまり評価していないように見えるかもしれないが、冬に外で使うヘッドホンとしてなら悪くないと感じる。

希望小売価格6200円で実売4980円、もう1000円ぐらい安くなったら人に勧めたい。

ペンタックスのKマウントミラーレス機「K-01」発表!

インタビュー:ミラーレスの「今」と「これから」【ペンタックス編】 – デジカメWatch
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/interview/20120113_504147.html

この記事を読んでいたため、ミラーレスはPENTAX Qだけと思っていたら……。

Pentax K-01 発表。デザイナーはマーク・ニューソン、3月発売 — Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2012/02/02/pentax-k-01-3/

・Kマウント
・16メガピクセルCMOS
・ISO100-25600
・1080p/30fps、720p/60fps動画対応
などの特徴を持つボディ。写真からすると、ボディ側手ブレ補正のShake Reductionも採用されていそうだ。
また、同時発表のsmc PENTAX DA 40mm/F2.8はレンズ交換式カメラ用として世界最薄とのこと。確かに記事中の写真を見ても驚くほど薄い。

最近はどこでも持ち歩けるQばかりでK-7は仕舞い込まれたままになってしまっているが、このサイズはまた持ち歩く気になれそうだ。
価格はボディ単体が749.95ドル、40mmレンズキットが899.95ドルとのこと。40mm/F2.8の薄さは魅力的だが、手持ちにDA Limited 40mm/F2.8があることを考えるとボディ単体でも問題なさそうだ。

K-01に合わせやすそうなのはDA 35mm/F2.8 Macroとか、前述のDA Limited 40mm/F2.8のような単焦点レンズ、あるいはズームでもDA FISH-EYE 10-17mm/F3.5-4.5あたりのように思う。DA 55-300mmのような望遠系はちょっと見た目も重量バランスも良くなさそうだ。
ちょうどタイミング良く、Holgaの単焦点レンズセット(Kマウント用)を注文したばかり。K-7とQで遊ぼうと思っていたのだが、K-01という新しい選択肢には非常に期待大だ。

ところで、今回ペンタックスがAPS-Cミラーレス機をKマウントにしたことは英断……というより当然の帰結だったと思う。
ただでさえKマウントの他に中判用のマウントを持っていて、おまけに最近はQマウントという新しい規格まで作ってしまったわけで、これ以上マウントを増やしたら開発が追いつかず、レンズラインナップ不足で大変なことになっていたはず。
「APS-C+Kマウント」という組み合わせは、既にペンタックスのユーザーである層には「これまでの資産を”追加投資なく”活かせる」し、K-01からペンタックスのカメラに入る層にも、「一通りのレンズが揃った状態である」ことや「K-5以降の一眼レフへスムーズに移行できる」ことが大きなメリットになる。

冒頭に紹介したデジカメWatchの記事に曰く「大きなカメラメーカーがミラーレス機を模索するとき、彼らの足や尾で踏みならされない位置に立っていたい」とペンタックスの人がコメントしていたそうで、その意味では”一眼レフカメラのレンズを(アダプタなど無しに)使えるミラーレス機”という貴重なポジションを狙う意味もあるのかもしれない。

という推測だらけの何かはともかく、Kマウントレンズ持ちには非常に楽しみなカメラであることは間違いない。実物を手にする時がとても楽しみだ。

Ankerの飲食店とな