台風で落ち着かないからPENTAX Qについて感じたことを書いてみる。

これを書き始めた2011年9月21日午後5時過ぎ、窓の外はまさに台風らしい(?)雨風が凄まじい音を立てて暴れています。2011年は自然災害の年といってもいいかもしれないなとしみじみ。

 

 

今回は、ファーストインプレッションで書き切れなかった(もしくは気付かなかった)PENTAX Qの細かいことをいくつか。

 

1.INFOボタンが便利

K-7などでの経験から、INFOボタンは画像再生中などにデータを確認するためのものというぐらいの感覚しかなかった。

Qでは撮影モード中にINFOボタンを押すと現在の設定がアイコンで一覧表示され、十字キーで選択してコマンドダイヤルで変更できるようになっている。シーンモードのシーンやカスタムイメージの切り替え、HDRや手ブレ補正のオンオフなど撮影中に変更したくなりそうなパラメータは網羅されているのが非常に便利だ。

 

 

2.クイックダイヤルとAUTOモードの兼ね合い

AUTOモードはカメラ自身が撮影シーンを判断する、いわゆるフルオートモードだ。とにかくサッと撮りたい時に重宝する。

また、Qのボディ前面にはクイックダイヤルというダイヤルが付いていて、メニューで設定しておいた項目を素早く切り替えられるようになっている。デフォルトはスマートエフェクトだが、カスタムイメージ、デジタルフィルター、アスペクト比も設定できる。

クイックダイヤルがスマートエフェクトもしくはカスタムイメージに設定されている時は、モードダイヤルをAUTOにしていてもそれらが優先され、プログラムオートになる。デジタルフィルターやアスペクト比に設定している時はAUTOモードから切り替わらない。

これに気付くまでは「AUTOにしたのにPになってる!」と慌ててしまった。カメラ前面のダイヤルは意識しないと気付きにくいからだ。液晶にスマートエフェクトやカスタムイメージのアイコンが表示されることが分かってからは確認するクセがついたが、急ぎの時でも慌てないように「カメラを持った状態で右側に止まるまで回すとダイヤルOFF」と覚えておくのが良さそうだ。

 

 

3.サイズのばらつきが大きいけど、やっぱりRAWよりJPEG

個人的に、デジタル一眼レフは基本的にRAWで撮る派だ。画像処理ソフトがアップデートしたらきれいに現像できるかもしれないとか、JPEGは非可逆だから手を加えて保存すると画質が落ちるとか貧乏性な理由からだ。

だが、PENTAX Qの場合はJPEGが良いと感じている。その理由は前回も書いた通り(ファイルサイズ、画質、撮影モード)なのだが、ファイルサイズに関しては被写体次第でかなり変わる。今まで撮った画像を見ると1.2MB〜9.1MBまでばらついていた。それでもぼくが撮るようなものなら大きくても10MB以下、平均して4MB程度に収まっているので、やはりRAWとの差は大きい。

画質に関しても、たとえば室内で撮った食べ物などはカメラが生成するJPEGの方が美味しそうに見えた。ノイズをうまく消して食べ物らしい色になっている印象で、なかなか好ましい。RAW現像の時にきっちりやれば同じようなものは作れるだろうが、苦労するよりこのままカメラ任せで十分だと感じた。SDXCの64GBあたりが手頃な値段になったら保険の意味でRAW+にするかもしれない。

 

 

 

K-7だと「絞りやシャッター速度は気にするけど、どうせ仕上げはPCだからカスタムイメージは後でもいいデジタルフィルターも要らん」というスタンスだったのだが、Qではむしろ「絞りとかたまにいじるけどあんまり気にしない、それよりAuto110モードとトイカメラモードとどっちがいいかなあ」となる。接し方が全く違ってくるのがとても面白い。

 

実はまだ動画撮影はしていない。動画でもスマートエフェクトは使えるらしいので、ユニークレンズと合わせてどんな感じになるのか非常に楽しみだ。

 

PENTAX Qダブルレンズキット到着! ファーストインプレッション

本当はSH-03CとiPhone 4比較記事の第2弾を書く予定だったのに、PENTAX Qが来た瞬間にヤラれてしまったのです。
というわけでPENTAX Q。メディアではホワイトが取り上げられることが非常に多いけれど、ぼくはブラックを購入。
ブラックの方がAuto110の後継機っぽいだとか、Optio i-10はホワイト買ったから今度はブラックでしょうとか(PENTAXのことだからいずれ限定カラーの本体が出そうな予感)いろいろ理由はあれど、まあ結局は好みの問題だ。

とにかく小さい。そして可愛い。Qを目にした家族に「おもちゃ?」「ちゃんと撮れるの?」と言われてしまったが、手にしている本人も疑ってしまうぐらいだ。

04 TOY LENS WIDEを付けた状態は本当におもちゃのカメラ(デジタルですらない)佇まいだ。ただ、これはあくまで正面から見た時の話で、裏を見ればデジカメだとすぐに分かる。表側ほど愛嬌がないとも言えるかもしれない。

レンズも掴むというより”つまむ”サイズ。ダブルレンズキット同梱の02 STANDARD ZOOM(5-15mm/F2.8-4.5、35mm換算で27.5-82.5mmの標準ズーム)は、ズームで繰り出す分が思ったより短かったので一安心。まあ、本体とのバランスを考えるとちょっと大きい。
コンパクト機で28mmからの3倍ズームと考えればもう少し小さくならないものかとは思うが、組み込むレンズと交換式レンズを同列に語るのは不公平か。

操作性は想像していたより悪くない。ぼくの場合は両手の指3本ずつで一眼ふうにホールドすることもできるし、コンデジのように両手を突き出して使うのもアリ。三ヶ所のダイヤルは多少戸惑ったが、慣れでカバーできると判断。
メニューはペンタックスの一眼レフやコンパクト機を使っていればあまり迷わない。ただ、カスタムイメージとスマートエフェクトとデジタルフィルターの使い分け、あるいは組み合わせが悩ましい。

何枚か撮ってみたが、ISO800ぐらいまでは個人的にじゅうぶん許容範囲。むしろ高感度ノイズについては悔しいがK-7より具合が良いかもしれないとさえ感じた。被写界深度の関係でボケにくいのも、ブツ撮りの多い自分の使い方なら絞らずに済むメリットの方が大きい。
さらに悲しいことにK-7よりAFが速い。まあ、うちのK-7のレンズがあまりいいものじゃない(超音波モーターどころか純正ですらない)のだが、それを差し引いても「ペンタのレンズ交換式カメラでは」速い方だ(2011.09.16補足※01と02はAFモーター内蔵らしい。ちなみに03〜05はMF専用)。

PENTAX QはRAW保存に対応しているが(AdobeのDNG形式で保存される)、RAWの出番はあまり多くないかもしれないと現時点では感じている。
まずファイルサイズ。画素数的にRAWがK-7と同等ぐらいなのは仕方ないとして、最高画質設定のJPEGだとK-7が7MB程度なのに対してQだと3MB少々なため、RAWとJPEGで撮れる枚数の差がかなり開く。
また、RAWだと連写コマ数が落ちる上に、HDRやテーブルフォト、ボケコントロールなどJPEG固定でRAWが使えないものも割と多い。
何よりこのカメラの性格的に、RAWをPCでちまちま現像するよりカメラのセッティングをいろいろいじって出たとこ勝負する機動性重視のやり方の方が相応しいのではないだろうか。

あんまり小難しいこと考えちゃダメよ、と言われているような気にさせるカメラだと思う。実に可愛い。じっくりと付き合って行きたい。

iPhoneひとすじ3年の人間がAndroidガラスマSH-03Cを玩ぶつもりで玩ばれた。そ の1

ひとすじ、というのは文字通り2台持ちすらしなかったという意味だ。
902SHを最後にNokia派に転向、702NKII→705NKと乗り継いできた。そして2007年のiPhone発表で完全に乗り換えを決意してからというもの、iPhone以外のケータイは自分には縁のないシロモノだったと断言できる。

ケータイサイトやアプリにありがちな月額制という仕組みにもずっと疑問を持っていたし、Nokiaに転向した時点でその手のケータイコンテンツからは少し遠ざかっていた。だから、普通の人よりも切り捨てるものが少なかったためにiPhone生活に早く馴染めたし、iPhone 4はもはや手放せない自分の一部といえる。

そんな人間が何の気まぐれか、ドコモのAndroidスマートフォン「LYNX 3D SH-03C」(シャープ製、以下SH-03C)に手を出してしまった。といってもいわゆる白ロム端末なので、回線契約はしていない。ちょうど旅行の時に使えなかったb-mobile FairのSIMを入れて、音声通話無しの端末として運用しようという考えだった。

のっけからつまずいたのはアップデートだ。SH-03Cは今年6月にAndroid2.2へのアップデートが配布開始されたのだが、これをインストールするためにはSH-03Cの本体ソフトウェア番号が1.00.04以上でなければならず(入手した端末は1.00.03だった)、そして本体ソフトウェアのアップデートはパケット通信のみ、それもドコモのSIMカードを使っていないとできないのだ。

家族は皆ソフトバンクだし、いきなり友人を呼び出して「お前のドコモSIMを貸せ」というのも不可能なので、近所のドコモショップにすがることにした。ググってみたところ、同様のパターンにハマった人たちがドコモショップのSIMを借りてソフトウェア更新をしてもらった話があったからだ(ちなみに、本体ソフトウェア更新に掛かるパケット代は無料)。

日曜日のドコモショップは家族連れなどで大混雑で、番号札発券機に書かれた「100分待ち」の文字にちょっと絶望的な気分になりつつも待っていると、手続きなどデスクが必要な話ではないおかげか先に対応してもらえた。店員の方に状況を説明し「ショップのSIMカードを借りれば更新できるという話を聞いた」と伝えると、奥からSIMカードを持ってきてくれた。

さっそくSIMを差すとあっさり本体ソフトウェア更新が完了。ついでにAndroid OSのアップデートもやってもらうことになって、ショップに置いてあるバージョンアップ用PC(ちなみにAcer Aspire Oneだった)に繋いだのだが、またもやアップデートが掛からない。どうもメジャーアップデートの確認にもドコモのSIMが必要らしい(その場では確認しなかったが、APNの設定などのせいかもしれない)。一度戻したb-mobile SIMを再び抜いてショップのSIMに差し直してもらうと、アップデートも上手くいった。

そんなこんなで無事Android 2.2仕様のSH-03Cに生まれ変わったわけだが、白ロムを買ってb-mobileで使うなどという、ドコモショップやドコモ本体にはあまり嬉しくない客(いちおう日本通信からドコモにお金は行っているのだが)のくせにえらく手間をかけさせてしまったのが申し訳ないと思い、バッテリーパックを購入した。アクセサリーが何かあればそれも買ったところなのだが、あいにくもうSH-03C用のものは無いと言われてしまった。発売から丸1年も過ぎていない端末なのだからちょっとぐらい何か置いておいて欲しかったところだ。

アップデートまででずいぶん長く書いてしまったので、iPhoneユーザーがAndroidガラスマをどう感じたかについてはまた後日。

男ふたりの東北ぶらり旅・番外編「あるモバイラーの悩み」

2回にわたって鶴岡〜酒田の旅を紹介してきたが、これは国内旅行のモニターということで、ブログ以外に「旅行の模様をtwitterで実況する」というのも条件だった。ハッシュタグ#kokunaiで検索すると、ぼくのように同キャンペーンで旅をされた方のツイートを読むことができるはずだ。

ぼくのメイン(というより唯一の)回線はソフトバンク(iPhone 4)。twitterへの投稿アプリは把握し切れないほどの数があるし、写真でも位置情報でもどんと来い状態なのだが、ソフトバンクといえば電波が弱い速度が遅いと常々云われている。ぼくは普段の生活圏で不満を感じたことがないが、旅先でどうなるかは未知数。
そこで、イー・モバイルD25HW(EMチャージ)と日本通信b-mobile WiFi(b-mobile Fair)を携帯していった。電波状況が良ければFaceTimeなども使えるだろうし、できればD25HWですべて済ませる方針でいた。b-mobile Fairは1GBまでなのでなるべく使いたくないが、ドコモ回線を使うb-mobileならソフトバンクとイー・モバイルがダメでも非常用になるだろうという判断だ。

なお、以下の感想はアンテナピクトを見たなどの感覚的なものであり計測の類はまったくしていないこと、ぼくのiPhoneはel3ctron s4という金属フレームのケースを装着しているため電波感度が多少落ちていることをお断りしておく。

上越新幹線では、どのキャリアでもアウトになるトンネルの中などを除けば意外と大丈夫。D25HWはiPhoneより通じない場所が多いが、通じればiPhoneより速い、という印象を得た。

特急いなほ(羽越本線)は電波の途切れるところが多い。駅周辺なら大丈夫なので、停車時にちょっと写真を撮ってツイートするのには問題なかった。余談だが、いなほの指定席をとるなら進行方向左側だと海が見えてベターだと思う。今回はそこまで気にしていなかったため、陸側になってしまってちょっとつまらなかった。

鶴岡市街地や庄内映画村資料館(松ケ岡開墾場)はもちろん大丈夫だったが、羽黒山で多少アンテナが不安定だった。同行したJの携帯はauなのだが、そちらは特に問題なかった模様。

問題は亀や(湯野浜温泉)で、iPhoneは窓際に置いておいてやっと通じるかどうか。部屋の中で使っているとすぐ圏外になってしまう。D25HWは窓際でもダメだった。ちなみにJは普通に携帯を使っていた。

仕方ないのでb-mobile WiFiを使おうとしたら、電源が入らない。充電切れかと思ってモバイルバッテリーを繋ぐと、充電ランプが10秒ほど点灯してすぐ消えてしまう(この時はこれで諦めてしまったのだが、帰宅して調べたらモバイルバッテリーを繋いだままなら電源が入ることが分かった。たぶん充電池の過放電だと思われる)。
宿から家族にFaceTimeしようだとか、iPadで翌日のルートを調べようだとかいう目論見は、最後は電波とは関係ない理由で粉砕されてしまったわけだ。まあ、おかげでtwitterのことをすっぱり忘れて温泉や料理を楽しめたのだが。

2日目のルートで電波が微妙だったのは加茂水族館の地下(クラゲエリア)ぐらいで、そもそも携帯を取り出すような場所でもない。酒田市内も特に電波で困るようなことはなかった。

結論としては、地方ではソフトバンクやイー・モバイルだけだと困ることがあるかもしれない、ということだ。それと、モバイルルータの電源は出掛ける前にちゃんとチェックしておこうという教訓も得た。

Ankerの飲食店とな