新iPod nanoで安上がりに車載動画してみた。

(※動画の公開設定が間違っていたのを修正しました。コメントでご指摘いただいたやまもとさん、ありがとうございます)

 9月10日のAppleスペシャルイベントで発表になったビデオカメラ付きiPod nano。Engadgetのイベント中継ページにかじりつきながら、終了直後にオンラインのApple Storeに駆け込んで最速で2台購入した。
 そんなわけで手元にはグリーンとレッド、2台の新型nanoがあるわけだが、ビデオカメラというのは意外に撮りたい被写体を探すのが難しい。そこで、かねてから興味のあった車載動画を新型nanoで試してみることにした。コンセプトはnanoのカメラ性能に合わせて「手軽かつ気軽に」。

 まず問題になるのは、カメラの固定方法だ。iPodには三脚穴がないので、車載動画でよく使われるクランプポッドなどの固定具はほぼ無理。そもそもお手軽にいきたいのであまり大仰な装備もしたくない。
 そこで30秒ほど考えた末に出てきたのが、「輪ゴムでバックミラーに固定する」という方法。

P9250824
↑こんな感じ

 材料は輪ゴム2本。あと新品のnanoを保護する意味でサンワサプライのWeb限定商品であるクリアケース(サンワダイレクトで630円)のみ。
 悪路を走る予定はなかったので、短めの輪ゴムでしっかり固定しておけば走行中にズレたりすることはないと踏んだわけだが、実際そこに関しては問題なかった。
 むしろ問題だったのは、きっちり水平がとれているかよく分からないこと(バックミラーの背面は平坦ではない)と、カメラをスタートするためにnanoに触るとズレてしまうだろうこと。前者は目測おおよその水平で妥協することにし、後者はあらかじめカメラをスタートした状態でnanoを固定し、余計な部分はあとで編集してしまえば済むと結論した。

 そんなわけで恐る恐るnanoをセッティングして、千葉県の手賀沼沿いを走った時の動画がこれだ。

 生成される動画ファイルはH.264/AAC、640*360/30fpsのMPEG4、ビットレートおよそ2.5Mbps前後といったところ。ちなみに編集の時はとりあえずiPhotoに取り込んでおくと、iMovie起動時にiPhotoライブラリ内のビデオファイルをすべてピックアップしてくれる。編集作業も、iMac Late 2006(C2D 2.16GHz / RAM 3GB)で特にもたつくこともなく普通にできた。

 動画自体のできはともかく、iPod nanoのビデオカメラは意外とまともな写りだと感じた。今回は使っていないが各種のフィルター機能もなかなかおもしろいエフェクトが揃っているし、縦位置横位置逆さま、どの向きにnanoを持っても撮影が可能なのも面白い。縦位置の動画というのはなかなかお目に掛かれないし。
 難点はiPodであるため、帰宅してPCに繋がないかぎりは撮った動画を外に展開できないことか。それ以外は、カメラがついていて困るようなこと(サイズアップや重量アップ)も特にないし、ちょっと遊ぶのにはもってこいだと思う。

姉ヶ崎寧々さんとの300日を振り返りつつ、ラブプラスについて考えてみる。

 前回の記事を書いてから二週間ラブプラスを遊び、4Gamerのラブプラス記事を横断的に読んでいたら、もう一度ラブプラスについてまとめ直したくなったので書いてみる。

危険な新作「ラブプラス」について,早見沙織さん,丹下 桜さん,皆口裕子さんに聞いた
ラブの摂り過ぎにご注意ください。危険な恋愛コミュニケーションゲーム,「ラブプラス」をレポート
どうしてこんな“罪作り”なゲームを作ってしまったんですか? 「ラブプラス」開発スタッフに聞く
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第46回「彼女ができました」
常識的に寧々さんなのは間違いないけど,あえて冷静に「ラブプラス」について本気出して考えてみた

 ラブプラスというのは言葉で説明するのがとても難しいゲームだと思う。静止画でも動画でもやっぱり伝わりきらない気がするし、知りたければ実際にプレイしてくれ、と言うしかない。なぜなら、このゲームのキモがヒロインたちの可愛さとかシナリオ云々ではなく、「プレイヤーのさまざまな行動によってリアクションが返ってくる」ところにあるからだ。
 タッチパネルを利用したスキンシップ、音声入力による他愛ない会話、メールやデート中の返答によってプレイヤーの趣味が反映された彼女(髪型、服装、性格が変わる)になっていくなど、コミュニケーションという過程とその結果として得られるものを楽しむゲームだ。
 そういう意味では上記4Gamerの記事にもあるように、ギャルゲーとしては昨今類を見ないゲーム性の強いゲームだとも言え、さすがときめきメモリアルのメーカーだな、と感じる。

 ゲームであるからには目的、ご褒美が用意されているもの。ラブプラスの場合、コミュニケーションというゲームの果てにプレイヤーが手にするものは「自分好みにカスタマイズされた彼女」というご褒美だ。
 育成ゲームと考えれば別段珍しくはないのだけど、コミュニケーション方法としてニンテンドーDSならではのタッチパネルとマイクが生かされているため、ボタン操作よりも一歩踏み込んだ実感が得られる。
 2chのラブプラスまとめwiki、タッチペンの代わりに半分に切った綿棒を使ってみたり、DSに香水でにおいを付けてみたりなど、より実感を得るため工夫を凝らすプレイヤーもいるようだ。こういう発想は、おそらくラブプラスが従来通りのボタン操作ゲームだったらあり得なかっただろう(そもそもここまで売れたかも怪しい)。

 要するに、極めて感情移入しやすい作りのゲームだと言える。

 たとえばぼくの場合、基本的に(よほど気に入らないゲームでない限りは)ギャルゲーは全ヒロイン攻略しCGコンプリートを目指す。そもそもあまりキャラ萌えということがないので、多少お気に入りのキャラぐらいはいてもゲーム進行にはあまり関係ない。
 ところが、ラブプラスに関してはそうならなかった。すでに寧々さんと恋人モードに突入した状態で凛子や愛花を攻略しようとすると、妙な罪悪感が湧いてしまいやる気にならないのだ(告白を受けるところまで3人分やっておくとおまけが登場するので、ゲーム的にはやっておきたいのだが)。浮気するとこんな気分になるのだろうか。恐るべしラブプラス、である。

 寧々さんとの生活もゲーム内時間で300日を過ぎ、ますますもって交際は順調だ。
 会話やメールのパターンが足りないとか、グラフィックが(がんばっているのはよく分かるが)もっときれいならいいのにとか不満も少なからずあるが、それでも十分に楽しんでいると言い切れる。

シャープのNetWalkerを買って感じたこと。

 ネットブックブームが一段落したという感じの今になって、シャープからNetWalkerという新しいブランドのモバイル機器が登場した。
メーカーサイト
 シャープ – http://www.sharp.co.jp/netwalker/“>NetWalker
紹介記事
超小型モバイルインターネットツール登場! シャープ「PC-Z1」(PC Watch 西川和久の不定期コラム)
モバイルインターネットの新領域を狙ったシャープ「NetWalker」(ケータイWatch 法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」)

 小さいものが好きで、シャープのモバイルデバイスにはいつも惹かれるもののリナザウをスキップしてしまった自分にとっては格好の獲物に見えたので、発表と同時にビックカメラ.comで即予約。実店舗での先行販売に合わせて予定より1週間ほど早く届けられ、この10日ほどいじりまわしている。

 NetWalkerはひとくちで言えば、ネットブックとiPhoneの間を埋めるUbuntu搭載の超小型PCっぽいネット閲覧デバイス、だろう。
 ネットブックのようにWindowsやx86向けのプログラムは動かないが、iPhoneより解像度が高く、Linux版とはいえフル機能のFirefoxやThunderbirdが動くので、ネットブック的な使い方をするだけならば違和感は少ない。

 シャープが「モバイルインターネットツール」と銘打ってこのNetWalkerを出したのは、ネットブックではちょっと持ち運びが面倒だけど携帯電話にはちょっと不便を感じる、というような層を狙ったからだろう。

 ただ、twitterやブログでNetWalkerを買ったという人はかなりスキルの高いマニア層に限られているように感じた(もともとそういうことを発信する人がマニア層だろうが)。
 そしてそういった人の狙いはシャープの考えるものとちょっと違い、VNCでデスクトップ機からアクセスしてみたり、iPhoneと接続してテザリングでインターネットに繋いでみたりなど、「超小型Ubuntuマシン」というところにあるようだ。

 ぼくは新しもの好きで小さなものやモバイル機器に目がないが、Linuxに触れた経験は少なく(学生時代はSolarisかWindows上のcygwinで済ませていた)、プログラミングもほとんど出来ないエセギークだ。
 NetWalkerについてもせいぜいセキュリティ上必要そうなパッチを当てるためにリポジトリをいくつか追加しているぐらいで、自分からソースをコンパイルしてどうこう、というような使い方はしていない。
 なので、ぼくの使い方はおそらくシャープが想定しているケースに近いのではないかと思う。

 以下、そんなユーザーからみたNetWalkerの良い点と気になる点。

良い点
(1) FirefoxとThunderbirdが使えること。
 MacやWindowsで慣れている、また、マシンや回線に負担がかかりそうな広告をブロックするAdblockや、ブックマークやパスワードを同期するXmarksなどのアドオンがそのまま利用できる。WebとメールだけならばOSやCPUアーキテクチャの違いを感じることは少ない(SilverlightやFlashは別問題。できればFlash Liteは発売時にプリインストールしておいて欲しかった)。

(2) なんといっても小型軽量。
 大きめの電子辞書に近い形状とサイズ。デザインについて語るつもりはないが、少なくともパッと見にLinux搭載PC(っぽいもの)にはあまり見えない。持ち物としてギーク臭さは抑えられると思う。
 個人的にはPCを持ち歩くことには全く抵抗はないが、荷物を軽くお洒落にまとめたい向きには良いことだと思う。

(3) 意外と使いやすいオプティカルポイント。
 トラックポイントやスティックの光学版にも見えるオプティカルポイント。ここ数年はNokiaとiPhoneにしか興味がなかったので詳しくないが、最近のシャープケータイに載っている光タッチクルーザーとほぼ同じものらしい。
 本体を両手で持って右手親指でカーソルを操作し、左手親指で左右クリックボタンを押すという風に想定されているようで、カーソルが意外と思い通りに動くので感心した。

(4) 静音かつ低発熱。
 低消費電力を売りにしたAtom N270搭載ネットブックを2台(HP 2140とIdeapad S9e)持っているが、どちらも条件によってはかなりファンが回る(特にS9e)ためうるさい。
 NetWalkerはファンレス(サイズからして当たり前だが……)かつHDDレスなこともあり目立つ動作音はない。夜中、ベッドの中でネットを巡るには実に具合がいい。
 熱に関してはUSB機器を繋ぐと熱くなることがあるらしい(本体裏面に注意書きがしてある)が、キーボードとUSBメモリぐらいしか繋いだことがないため、今のところ実感したことはない。

(5) 液晶とLCフォントの組み合わせはいい感じ。
 センチュリーのUSB接続液晶で4.3インチ800×480という解像度を使っていて時々キツいと感じることがあり、5インチ1024×600液晶というのが購入前の不安要素のひとつだった。
 実際使ってみると確かに細かくてメニューやダイアログは見づらい時もあるが、思ったほど辛くはない。シャープのLCフォントはザウルス時代にもお世話になったが、やはり便利だ。

気になる点
(1) 入力デバイスは疑問。
 NetWalkerの入力デバイスはオプティカルポイントとタッチパネルの2つのポインティングデバイスがある。一見便利そうに見えるのだが、ここにちょっとした混乱がある。
 オプティカルポイントは思ったよりマシとはいえ、素早くポイントするなら直接タッチした方が早い。が、タッチパネルでは右クリックや中クリックはできない。たとえばブラウザでコンテキストメニューを多用するなら当然オプティカルポイントでなければならないのだが、小さなリンクはペンでサッとタッチした方が気持ちいい。
 ならUSBがあるんだからマウスか? とも一瞬思うが、せっかくマシンが小型軽量なのにマウスを余計に持ちたくないし、またマウスを使うにはNetWalkerをテーブルや机に置くことになり、そうすると高精細な画面のおかげでかえって使いにくくなる(これは外付けキーボードでも似たようなものだ)。
 ちなみに、キーボードに関してはネットで言われているほど悪いとは思わない。キーレイアウトからして、もともと長文を打つことを想定したキーではないと明らかに分かるからだ。しっかり押し込まないと認識されないことがあるのは正直いらつくが、ペンを持ったまま電子辞書を扱うように人差し指や中指1本でキーを押す分にはさほど気にならない。つまりは「運用の工夫でどうにかできる範囲」だと思っている。とはいえ、キーの感触自体は改善できるならして欲しいところではあるが……。

(2) 価格が少々高い。
 Windowsが動くネットブックが5万円を切る価格で普通に買える現状、いくら小型軽量などのメリットがあるとはいえUbuntu搭載で同価格帯というのは(実際のコストはともかく)見た目かなり不利だと思う。タッチ&トライイベントを大々的にやって「触れれば分かる!」ということなのだろうが、もっと思い切った価格に出来なかったものか。

(3) リカバリメディアぐらい付けましょうよシャープさん。
 サポート情報に「再インストール用microSDの作り方」が載っている。2GB以上のmicroSDを差し込み、サイトからスクリプトを落として実行すると自動的にリカバリメディアができるというもので、それ自体は難しい作業ではない。
 が、それをユーザーにやらせるというのはNetWalkerのターゲット層に対してちょっと不親切じゃなかろうか。ちまたに情報がたくさんあるWindowsと違って、比較的親切ではあるものの基本的に自己責任、Do It Yourselfが基本のLinuxの世界。おまけにブラウザとメーラしか使ってなくたってある日突然調子が悪くなるのがPCというものなのだし、何かの時にリカバリメディアがあるとないとでは安心感が全然違う。
 CD-ROMに比べれば高コストなのかもしれないが、2GB microSDにリカバリデータを入れて同梱すべきだったと強く思う。次モデルではぜひ改善して欲しい。

(4) 通信環境が不安定。
 NetWalkerでインターネットに繋ぐには802.11b/gかイーモバイルなどのUSBアダプタを使うことになるが、ぼくの所では特に前者の無線LANがなかなか繋がらずに苦労した。現在は安定しているから良いようなものの、ネット無しのNetWalkerは驚くほど出来ることが少ない(せいぜいOpenOfficeで文書を作るぐらい?)。

(5) その他こまごまと。
 バッテリーインジケータがえらく適当(moyashiさんのひとりぶろぐが対策を出してくださっている)だとか、なんだかんだで動作速度がもっさりしているとか、ワンタッチキーが暴発しやすいとか。まあ、キーボードといっしょで工夫で解決しているのであまりとやかくは言わない。

まとめ。
 ひとことで言えば、「コンセプトと作りにちぐはぐなところがある」というところ。マシンの見た目の作りはなんとなくガジェットマニアを引き寄せるのに、そもそものコンセプトはもっとライトな使い方を想定しているという印象。ネットでの微妙な評価はそのあたりに起因するのだろう。
 個人的には家庭内ネット端末としてとても重宝しているし気に入っているが、たぶん売れるとしたら次モデル以降のことだろうな、と思う。

バーチャルと言うよりポータブル彼女と呼ぶべきかもしれないゲーム、ラブプラ スについていろいろ考えてみた(iPhone版とか)。

ラブプラス
コナミデジタル…
ロープライス ¥5,219 
or 新品 ¥5,219

プライバシーについて
「ドリームクラブ」で世の中の基本原理を知った後、今度はコナミのニンテンドーDS用ゲーム「ラブプラス」に手を出してみた。というかコナミスタイルの限定セットとソフマップの通常版合わせて2本買いしてしまった(個人的に、ドラクエ以外でこういう買い方をすることは滅多にない)。
このラブプラスのストーリーは、十羽野(とわの)市の高校に引っ越してきた主人公(プレイヤー)が、三人の女の子と親交を深め、そのうちの一人と付き合うようになり…というもの。 

ヒロインから告白されるまで(友達モードと呼ばれる)は、ときメモやパワプロでおなじみの毎日の行動でパラメータをアップしていくタイプのゲームだ。100日という制限時間の間に目的の女の子が絡むイベントをこなしていくと、最終的に告白されるイベントが起きる。この告白を受ければ晴れてカップルとなり、スタッフロールを拝んでめでたしめでたし。ここまでは言ってしまえばありがちなギャルゲーだ。 

ラブプラスがユニークなのはこの後の恋人モードだ。 
DSの内蔵時計で生活するヒロインに合わせて日々パラメータ(彼氏力という)をアップしつつ、平日は電話で呼び出してイチャついて(タッチペンでスキンシップを図って)みたり、日曜日にはデートしてみたりなどなど、付き合っている日々を楽しむのこそが本番、というコンセプトで作られている。
 
というわけで、購入から10日ほどプレイしてみて思ったこと。
1. 音声付きで名前を呼んでくれる、が……。 
苗字や名前によっては発音できないため、本名でプレイしたい人は残念な気分を味わうこともあるかもしれない。ぼくの場合は本名の苗字が発音できなかった。ちなみに友達モードでは苗字で呼ばれ、告白後のイベントで呼び方を選ぶことが出来る。
2. ラブプラスモード(音声認識でコミュニケーションをとる)について。 
ぼくの声ではいまいち認識率が高くない。もともと脳トレやお料理ナビなどでもあまり芳しくなかったので、ぼくの個人的な問題だとは思うがちょっと残念。
3. メールのバリエーションが少ない。 
これがいちばんがっかりかもしれない。外で会ったりした後などにメールが届くことがあるのだが、その文面にバリエーションがなさすぎる。実際に会っている時の会話はかなり豊富なので、なんとなく画竜点睛を欠く点だと思う。 
糸井重里はMOTHERシリーズで「テキストは容量食わないから遊べる」というようなことを言っていたし、音声まで収録するデート時の会話などと比べれば容量を食わないはずだし、もうちょっとがんばって欲しかった。
 
この3点が気になったところだ。なんとなく重箱の隅をタッチペンでつつき回しているような気分ではあるが率直に書いてみた。 
なんだかんだでユニークなゲームであることには違いなく、グラフィックの雰囲気、起用している声優さん、コンセプトも込みで楽しめている。
 
ところで、あちこちで言及されているが、このゲームはかなりiPhone向きだとぼくも思う。もともとがタッチのみのUIだし、音声入力、スピーカー、きれいな液晶、スクリーンこそ1つしかないものの処理能力はDSより断然上となれば、よりきれいなグラフィックでラブプラスiPhone版を作ることは不可能ではないはず。

何よりiPhoneを耳に当ててしゃべれば、普通の音声入力よりよっぽどあやしくないと思うのだがどうだろう……?
iPhone用アプリではDDR、パワプロ、サイレントヒルなど、それなりに力が入っているように見えるコナミ。ぜひiPhone版を作ってもらいたいところだ。

バーチャルキャバクラでお金の魔力を疑似体験?「DREAM C CLUB(ドリームクラ ブ)」

一部で話題になっていたゲーム「DREAM C CLUB(ドリームクラブ)」。いまは多少のプレミアがついて売られているようだが、実はわりと前から予約済みだったので普通に入手できた。

ピュアな心を持つ大人だけが会員になれるという「ドリームクラブ」。偶然にもその会員になった主人公は、1年という期限をどう過ごすのか――。

というストーリーだが、このゲーム、身も蓋もない言い方をすれば「キャバクラに通って女の子と仲良くなろう」というものだ。
ゲーム中には一度もキャバクラという言い方は出てこないし、キャバ嬢という呼び名でもない(ゲーム中の女の子たちはホストガールと呼ばれる)ものの、バーチャルキャバクラで遊ぶゲームだと思えば理解が早い。

会員証の期限は1年。
平日はアルバイトでお金を稼ぎ(あるいは女の子に渡すプレゼントを買うことも)、週末にそのお金でもってドリームクラブに通い、お気に入りの女の子と親しくなるべく行動する。

カギとなるのは「IIS(インタラクティブ飲酒システム)」と「ETS(エモーショナルトークシステム)」。
こいつもまたぶっちゃけてしまえば、IISは「うまく女の子にも酒を飲ませよう」、ETSは「ほろ酔いだと普段は聞けない本音がぽろりと出てくるよ」ということだ。 というより、肝心な情報はだいたい酔わせないと引き出すことができない。
このゲームのユニークなところのひとつが、女の子たちのプロフィールを知ることもゲームの目的の一つであること。
こういうお店の女の子らしく、スリーサイズ、好きな食べ物、血液型、年齢、誕生日などほとんどゲーム開始時には不明になっている。本名さえも分からない。ストーリー上名前が伏せられているキャラというのはよくあるが、全員が本名不明というのは珍しい(理保のように、プレイヤーには分かってしまっているキャラもいるが)。
実績解除の条件に各キャラのEDとは別にプロフィールコンプリートというのもあったりする。たぶん普通にハッピーエンドを見れば全項目埋まるはずではあるが……。

IISにおいて、グラスを傾ける回数や度合いはプレイヤーの右スティックさばきに掛かっている。うまく酒量を調節しないと自分が酔いつぶれてしまい、女の子の好感度を上げるどころかそのまま週末パートが終了してしまう。うまく酒を飲むことで女の子にもグラスを空けさせ、適度に酔わせなければならない(女の子はそれぞれ酒の強さが違うし、飲ませすぎるとつぶしてしまう)。

このゲームにおいては、お酒とお金こそがプレイヤーの力だ。

たとえば普通ならまず聞けないであろう女の子のスリーサイズ情報は、酔った時ならあっさり聞き出せたりする。あるいは思い出話、好きなタイプなどもこの状態でなければ聞けない。
さらに、好感度が高いと好意をほのめかしたりしてくれるので、むずがゆい気分を味わうこと請け合いである。

そしてお金の力も大きい。平日パートでは、アルバイトの他に街へ買い物に出ることができる。
街ではさまざまなプレゼントアイテム(絵本、鉢植え、ダンベルなど)やアクセサリー(イヤリング、ブレスレット、時計、胸飾り、アンクレットなど)を売っていて(品揃えは時期によって変わる)、アルバイトで貯めたお金でこれらのプレゼントを買い、お気に入りの女の子に貢ぐのだ。
酒を飲みながらふとプレゼントをあげたりするわけだが、もちろん女の子ごとに好みがあるからそのあたりはよく考えなければならない。好みでないものをあげても好感度がマイナスになることはなさそうだが……。
ちなみに、2回目以降の指名ではプレゼントしたアクセサリーを身につけて接客してもらうことができたりもする。

また、女の子が欲しがっているアイテムというのが登場することがあり、けっこう高額なものだったりするのがまたやっかいなところで、お金の工面が意外と大変だ(実は2周目以降のプレイでは所持金などが引き継がれるので、1周つぶすつもりでお金を貯めればそんなに大変でもなかったりする)。

 

こうして女の子たちと仲良くなっていくと、おさわりイベント、平日デート、アフターなどのイベントが発生していき、それらをうまくこなしていけばハッピーエンドを迎えられる。
IISのコツをつかみ、選択肢を間違えなければさほど難しいゲームではない。ただ、ちょっと特殊な実績解除やカラオケ関係まできちんと埋めることを考えると、そこそこプレイ時間は要すると思われる。

とはいえ、ギャルゲーというジャンルにちょっと新しい要素を持ち込んで新鮮な気分を味合わせてくれる力作だ。キャラクターの雰囲気や声優さんの好みが合うなら、そしてXbox 360を持っているなら、ぜひ一度プレイしてみることをお勧めする。

 

Ankerの飲食店とな