Call of PortaPro(ポタプロの呼び声) - ヘッドホンレビュー・KOSS PortaPro KTC

PortaProKTC

こんにちは、モバ(@yubile)です。

iPad mini第4世代iPad、そして新しいiMacにMac miniに13インチRetina MacBook Proといろいろ出ましたね。さらにAmazonからはKindleストアのサービス開始と、Kindle Fire HD 16GB/32GB)Kindle Fire、Kindle Paperwhite (3G /Wi-Fi)のKindleハードウェア発売も発表されました(ちなみにPaperwhiteの3Gモデルを即予約したので、入手しだい「非自炊的電子書籍生活」シリーズでやりたいと思っています)。

iPad miniは期待されていたよりスペックが低かったことを残念がる声もあるようですが、第5世代iPod touchのサクサクぶりからして、解像度が近いiPad miniも普通に使う分には快適なのではないかと思います。やたらとNexus 7をくさすプレゼンだったのは、対抗意識(むしろ危機感か)の表れだったんでしょうか。

それよりも、第3世代iPadがあっという間に型落ちしたのが無念です。まあ、ぼくの使い方なら第3世代でも処理が遅くて困ることはたぶんないので問題ない、と自分に言い聞かせることにします。てなわけで、今回のiPadとiPad miniは見送り、第2世代iPad miniが出るであろう来年秋まで待つ予定です。……まあ、店頭で実物に触ったら衝動に負ける可能性もなきにしもあらず、ですが。

 

さて、今日のネタはKOSSのヘッドホン”PortaPro“(通称ポタプロ)のMade for iPod/iPhone/iPadバージョン、”PortaPro KTC“です。

手持ちのヘッドホンで総選挙をやったら間違いなくセンター(でも電車やバスで使うのは勘弁な)、というぐらいお気に入りなPortaProの、リモコンマイク付きバージョン。リモコンを挟むと音質に影響が出るという話もありますが、その辺どうなのよ? ってことでレビューしてみます。なお、PortaProの製品情報はこちら

 

 

PortaProは1984年発売という長い歴史を持つオープンエア(開放型)ヘッドホンで、個性の強いKOSSのヘッドホンの中でもひときわ中毒者が多い一品だ。

特徴は

  1. ノリがよく、中毒性が高い音
  2. 頭への負担が少なく、長時間着けていられる
  3. ユニークなデザイン
  4. 交通機関には向かない

といったところ。「KOSSの暗黒面(ダークサイド)」「お前がKOSSを選ぶのではなく、KOSSにお前が選ばれる」というジョークがあるぐらい、ハマるとファンになる。
ぼくもかれこれ6〜7年ほど愛用しているが、これで音楽を聴いていると身体がいつの間にかリズムを取っていたり、かつてのiPodのCM並みに踊り出してしまった挙げ句、家族に見られて気まずい思いをしたことがある。ちなみにそんな経験をしたヘッドホンは今のところPortaProだけだ。

 

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紙箱のパッケージを開けると(余談だが昔はいかにもアメリカ製品っぽいブリスターパックだった)、本体とポーチと説明書が入っている。このポーチがくせ者で、キレイにしまえるようになれば一人前のポタプロ使いと言われるぐらいやりづらい。ポーチは変わらないようだが、以前は付属していたステレオミニプラグから標準プラグへの変換アダプタがなくなったり、L字だったプラグがストレートになったりと、細かい部分では変更がいくつかされているようだ。

また、見てくれは全体的にレトロフューチャーというか、独特の存在感を放つユニークなデザインだ。いつかのSONY MDR-ZX650と同じく、これをファッションとして着こなすセンスはぼくにはない(でも、似合っているかいないかは横に置いて使いたくなるヘッドホンなので気にしないことにしている)。

ヘッドバンドはシンプルな構造で調整もしやすいが、髪をときどき挟んでしまうのが難点。側圧を三段階で調整できるが、もともとそんなにキツくないのであまり使う機会はない。畳むことができるが、畳んでポーチに入れておくといつの間にか外れて広がっているのがお約束。正直あまりこのあたりの使い勝手は良いとは言えない。

 

 

音質はあちこちでさんざん語り尽くされているが、豊かな低音(ただしサイズの関係か本当に低い音はさほど出ていない)、埋もれない中音(量が多いのではなく音が近い)、意外と出ている高音(あくまで意外と、だが)が絶妙なバランスになっていて、聴いていてとても楽しい。ポータブルアンプなしに迫力が出ることもあって、ウォークマンよりもiPodと相性が良い組み合わせだと感じる。

シンプルなオープンエア(開放型)ヘッドホンなので、基本的に遮音性については期待してはいけない。やろうと思えば音楽を聴きながら人と会話することも可能なレベルだ。音漏れも大きい。なので、公共交通機関などうるさい場所では外の音に対抗して音量を上げる→音漏れも増加という迷惑極まりない事態になるため、まったくお勧めできない。

なお、以前から使っているリモコンなしのものと比べて、断言できるような音質の違いは感じられなかった。iPod+PortaProで使っているなら、そのままスムーズに移行できる。ポータブルヘッドホンの割に音量が少しとりにくい(iPod touchで最大音量の6〜7割程度が必要)なのも変わりない。

ちなみに、マイクの感度は問題なし。通話相手からも特に声が小さいなどの苦情はなかったし、Siriも普通の声量でちゃんと認識してくれる。

 

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さて噂のKTCだが、これはKoss Touch Controlの略とのこと。といってもたいそうなものではなく、iPhoneやiPodに対応した3ボタン式のリモコンだ。音量ボタン2つと再生/停止ボタンで、再生ボタンのダブルクリックで1曲送り、トリプルクリックで1曲戻しという基本は純正リモコンとまったく同じだ。ちなみに再生ボタンを長押しするとSiriが起動する(iOS 6.0のiPhone 5と第5世代iPod touchで確認)。また、ダメ元でNexus 7にも差してみたが、当然のようにリモコンは使えなかった(マイクは未確認)。

 

結論から言うと、リモコンの存在は便利ではあるが、使いにくい部分があってイマイチ評価できない。

(1)すべてのボタンがほぼ同じ高さと形状であること
リモコンを触ってボタンを確認する1ステップがどうしても必要になる。できれば再生ボタンには突起が欲しかった。

(2)リモコン部が円筒状であること
指で摘んだ時に向きが一定になりにくいため、ボタンが指の下に来ないケースが多い。これもやっぱり修正のための1ステップを必要とする。

(3)ボタンを押したかどうかが分かりにくい
ダブルクリックしたつもりがトリプルクリック(あるいはその逆)だったり、単に再生が停止しただけだったりと失敗しやすい。せめて再生ボタンだけはしっかりクリック感を出せるようにして欲しかった。

というわけで、リモコンそのものはあまり良い出来とは思えない(カラーリングは本体と合わせてあって良いと思うが)。
マイクのために顔の近くに配置しなくてはならない関係上、ヘッドホンを着けたままだとリモコンはほとんど見えないはずだ。それでもスムーズに操作できるようでないと、使うたびにストレスが溜まる。この点、純正イヤホンのリモコンは(1)〜(3)をちゃんと考えた作りになっている。できれば改善を望みたい部分だ。

 

 

まとめ

単にマイク付きリモコンが追加されただけの、いつもの(?)ポタプロだ。音質やヘッドホンとしての使い勝手にはまったく変化はない。ただ、肝心のリモコンがちょっと残念なため、リモコンとマイクでプラス2,000円というのはポタプロファン以外にはちょっとコストパフォーマンスが悪い。

どうせリモコンはiPhoneやiPodでしか使えないので、無印のPortaProを買い、Appleデバイス用リモコン付き延長ケーブル(エレコムやSimplism、BELKINなどから発売されている)あるいは他のスマホ用リモコン付き延長ケーブル(これはオーテクを初めとして様々なメーカーから出ている)などを適宜買い足していった方が無駄がなくて良いだろう。

いっそのことMW600DRC-BTN40、あるいはAT-PHA05BTなどのBluetoothオーディオレシーバと組み合わせれば、スマホのみならずパソコンでも使えて便利だ。

 

ポタプロそのものについては、そこそこ安く楽しく音楽を聴きたいという向きにぜひとも一度は試してみて欲しいヘッドホンであることは間違いない。散歩の時、夜中に自室で音楽を楽しむ時などにはうってつけだ。

iPhoneユーザーは様子見でOK。Bluetooth搭載"G-SHOCK GB6900AA"ファーストイ ンプレッション

※2013/4/12 4:30 アプリのアップデートに伴い別記事へのリンクを追加。
※2012/10/21 23:10 メールの差出人通知について修正。
※2012/10/21 2:30 画像サイズの縮小と探索機能について画像&記述を追加。

 

アプリアップデート後のレビューはこちら。

Moba Photo Life!!: 良いこと悪いこと望むこと。G-SHOCK GB6900AAとiOSアプリ”G-SHOCK+”レビュー

 

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こんばんは、モバ(@yubile)です。ひさしぶりの更新となりました。

第5世代iPod touchの赤(刻印入り)を去る12日にゲットしましたが、1週間が過ぎてもその薄さは新鮮です。iPhone 5を買って1ヶ月も経たぬうちに分厚く感じるようになるとは思ってもみませんでした。

さて、今日のネタはカシオのBluetooth搭載腕時計「G-SHOCK GB6900AA」です。Bluetooth 4.0でAndroidスマートフォンと連携する腕時計として話題になったGB6900の後継モデルで、今回は待望のiPhone対応も果たしました。この手のガジェットにはもともと目が無いので即予約購入とあいなったわけですが、前日にiPhone版のFAQを確認したところ、非常に残念なことが判明してしまいました……。

GB6900AA

 

 

 

 

 

 

 

 

GB6900AAを対応スマートフォンと連携させた場合の主な機能は

  1. 電話の着信通知(※iPhoneでは相手の名前が非表示)
  2. メールの通知(※iPhoneでは通知できるドメインが限定)
  3. スケジュールアラームなどその他の通知(※iPhoneでは非対応)
  4. スマートフォンの時刻で時計を合わせる
  5. スマートフォンから時計の音を鳴らして位置を探索
  6. 時計からスマートフォンの音を鳴らして位置を探索
  7. スマートフォンと時計が離れた時に警告

といったところ。

手元にBluetooth 4.0対応のデバイスはiPhone 5/iPod touch 5th/iPad 3rdしかないので、iPhone 5と繋いでみた。

なお、セットアップおよび機能設定にはApp Storeで配布中のG-SHOCK+アプリが必要になる。

G-SHOCK+ 1.0.3(無料)

カテゴリ: ユーティリティ, ライフスタイル
現在の価格: 無料(サイズ: 7.9 MB)
販売元: CASIO COMPUTER CO., LTD. – CASIO COMPUTER CO., LTD.
リリース日: 2012/09/18
現在のバージョンの評価: (7件の評価)
全てのバージョンの評価: (7件の評価)
App +  iPhone/iPadの両方に対応

ペアリングをiOSの「設定」ではなくこのアプリで行うところが少し珍しいが、Bluetoothデバイスをセットアップした経験があれば特に詰まるポイントはない。
セットアップが終わると下のような感じになる。 

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セットアップが終わったら、「機能設定」から各種の設定を行う。

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(1)電話とメールの通知

まずは「各種通知」。電話とメールの2つが設定できるが、電話についてはオンオフしかないので省略して、メール通知について。

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すでにアカウントを追加した状態のものがこちら。「連絡先参照」をオンにすると、iPhoneのアドレス帳に登録された相手からのメールのみ通知するように設定できる。
また、「インターバル」は5/10/15分から選ぶことができる。ちょっと刻み方が半端な気がしないでもない。 

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「メール」にはメールアドレス、「パスワード」にはパスワードを入力する。
ちなみにメールアドレスに応じて「IMAP/POP」「説明」欄は自動入力されるが、手動で修正することも一応できる。

なおこちらのQ&Aによると、通知に対応できるのはGmail、日米Yahoo、iCloud、AOLとのこと。ezweb.ne.jpやsoftbank.ne.jpなどのキャリアメールも非対応だ。

試してみたところ、独自ドメインのGoogle Appsは手動で「IMAP/POP」欄をimap.gmail.comに直せば利用できた。また、iCloudはmac.com/me.com/icloud.comのいずれでも大丈夫なようだ。また、いちおうi.softbank.jpも試してみたが、やはり対応していない模様。

それと、メールはおそらく受信トレイだけをチェックしているようだ。基本的に受信トレイが散らかるのがイヤですぐアーカイブな振り分けしてしまうぼくとしては、できれば特定のメールボックスやGmailラベルだけ確認できるとありがたいのだが……。

 

設定がすんだらあとはメールを受信するだけ。ただ、インターバル設定があることからも分かるようにリアルタイムで通知がプッシュされてくるわけではないようだ。ふと時計を見て「あ、メールが○件たまってる」ぐらいにユルくチェックする程度がちょうどいいのだろう。

メールを受信すると、ピピッという音とともに液晶に手紙アイコンのアニメーションが表示され、続いて差出人アドレスが表示される。「連絡先参照」がオンだと半角カナで差出人の名前が表示される。※10/21 23:10追記 「オンオフ関係なく、対応した文字でフリガナが入っていれば表示される」の間違いでした。お詫びして訂正します。

電話と違ってアドレスが出るのは良い(iPhoneの場合、電話は”Incoming Call”とだけ表示)が、一覧できる文字数が半角5文字までなので分かりにくいケースがあるかもしれない。なお、数えてみたところ半角18文字まで表示されるようだ。ただし最初にメールを表すらしいEマークで1文字使うので、実質17文字となる。携帯電話キャリアメールによくある長いアドレスだとちょっと混乱するかもしれない。

 

(2)時刻合わせ

時刻合わせ機能だが、初期設定で自動修正になっているので、アプリが立ち上がっていてiPhoneが接続している間は修正されるものと思って良さそうだ。iPhoneは対応した国なら携帯の電波で時刻を取得できるので、その点はラクになるだろう。

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(3)探索機能

時計からiPhoneの音を鳴らして位置を探す「携帯探索」機能について。

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ここで音を設定しておくと、時計のDボタン(START・STOP)を長押しした時にiPhoneが鳴り出し、場所が分かるようになる。

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音は内蔵のものの他に、右上のMusicボタンからiPodライブラリの曲を選ぶことも可能。

時計側で操作すると音が鳴り出し、一定時間が過ぎるかアプリを起動して”Find Me”ボタンを押すまで、もしくは時計本体をタップするまで鳴り続ける。ちなみにマナーモード関係なく音が鳴るので要注意。

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逆にiPhoneから時計の位置を探したい場合、アプリのトップ画面から「リンクチェック」を押せば時計が鳴り出す。

また、Bluetoothが通信できなくなるほど距離が離れると、時計がバイブレーションで警告を出してくれる。

 

(5)注意点

これらの機能は、アプリが起動していないと利用できない。つまり、メモリが足りず(あるいはメモリ解放アプリを使うなどして)バックグラウンドからもアプリを止めた場合、何もできないので要注意。
Androidならまた事情が違うのかもしれないが、手元に対応機種がないので確認できていない。

 

まとめ

「通信機能付きの腕時計」というのはスパイグッズっぽくて非常に好きなのだが、iPhoneで使う場合はいろいろと気がかりな点が多い。

もっとも残念なのは、Androidスマートフォンと連携した場合に比べて機能的に劣る点が多いこと。メール、着信、その他通知のいずれもあまり嬉しくない制限がある。せめてAndroid並みにはなって欲しい。今後のアプリアップデートに期待したいところだが……。アプリが起動していないと連携ができない点は、iOSの仕様もあるので仕方ないところか。 

通信機能とは別に、単なる時計としてちょっと質感が安っぽいことも気になる。一番オーソドックスなブラック(文字盤がグリーンっぽい方)を選んだのだが、本体からベルトに至るまで光沢のTPUみたいな素材で、指紋が目立つ。傷や水に強いのに指紋汚れに弱いというのはG-SHOCKとして正直どうかと思うので、できればマットな質感にして欲しかった。

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p style=”font-size: 20px;”>ヨドバシ.comで14,800円(1,480ポイント還元)だったが、iPhoneとの連携を前提にするなら、正直ちょっと早まったかなあという印象は拭えない。値下がりとアプリのアップデートを待っても良かったなと思ってしまった。

広告をブロックしてスッキリする (2)Mac用プロキシ"GlimmerBlocker"を使って みる

おはようございます、モバ(@yubile)です。

iPhone 5、Nexus 7に加えて「BRAVELY DEFAULT – FLYING FAIRY」や「PROJECT X ZONE」の2本が明日届くとあって、遊ぶ時間がちっとも足りません。ちなみにiPod touchも配送待ち(オンラインApple Store予約組なので13日到着予定)ですが、正直このままだと積みゲーならぬ積みガジェットになりかねないなーと思ってたりします。

 

さて、今日のネタは広告ブロック第2弾。Macで動作するオープンソースの広告ブロック用プロキシ「GlimmerBlocker」についてです。なお、GlimmerBlockerにはプロキシとして任意のスクリプトを動作させたりなどの機能もあるようですが、ぼくは単純なブラックリスト&ホワイトリストとしての運用しかしていない初心者であることをあらかじめお断りしておきます。

GlimmerBlockerをインストールすると、システム環境設定にGlimmerBlockerパネルが現れる。スクリーンショット 2012 10 10 22 35 27

起動するとこんな感じ。動作がおかしくなった時は、チェックをオンオフすると復活することが多い。

スクリーンショット 2012 10 06 23 51 07

Filtersタブを開いてみる。ひとつひとつの処理(どのURLをブロックするか)をルールと呼び、そのルールをまとめたものをフィルターと呼んでいる。

フィルターはWebDAV経由で共有することもでき、誰かがそうして共有したフィルターを使わせてもらうこともできる(使っていないので詳細は分からないが)。名前の横に地球アイコンが付いているフィルターが共有のもので、デフォルトではオンだが、日本のサイトではあまり効果が無いのでオフにした。
また、Site enhancementsなどには広告ブロックではなく、Youtubeにダウンロードリンクを表示するなど利便性の高いルールが入っていたりする。JavaScriptが書けるならカスタマイズを楽しめるだろう。

ただし、最初にお断りした通り今回はあくまで広告のブラックリスト&ホワイトリストとしてだけ扱う。

スクリーンショット 2012 10 06 23 51 15

ルールとアクション一覧の下にある+ボタンを押すと新しいルールを作れる。スクリーンショット 2012 10 10 22 45 35

どのフィルターに入れるかを決め、ブロックするかホワイトリストに入れるか、あるいはスクリプトを動作させる(Modify requestやKeyword URL Expansionがそれに当たる) かを決め、URLを入力する。URLの入力は後述のSuspectsタブから選んでもいいし、ブラウザでブロックしたい広告のHTMLソースを表示させて探すという手もある。広告リンクと画像リンクのサーバが違う場合、広告はブロックされても画像が消えないこともあるため、ソースをチェックした方が確実ではある。

 

Suspectsタブには、GlimmerBlockerが「それらしい」と判断したURLがずらっと並ぶ。

スクリーンショット 2012 10 06 23 50 56

それらしいURLを見つけたら、選択して「Create filter rule…」を押すと、URLが入力された状態でルール設定ダイアログが立ち上がる。

Networkタブでは、プロキシサーバとしての動作を設定する。”Allow iPhones, iPods and other computers to use GlimmerBlocker on this Mac“にチェックを入れ、Proxy port numberに数字を入れると(デフォルトは8228)、同じローカルネットワーク内のマシンからプロキシサーバとして使えるようになる。

また、dolipoやプロバイダ指定のウィルススキャンサーバなどがある場合、下のSite-wide proxyから設定することで

インターネット>他のプロキシ>GlimmerBlocker

という二段構えにもできる。速度的にかなり不利になるが……。

スクリーンショット 2012 10 06 23 51 43

GlimmerBlockerを動作させているMacでは、127.0.0.1で接続する。システム環境設定>ネットワーク設定から「詳細…」ボタンを押し、「プロキシ」タブから設定する。うまく動作しないサイトがあったら、下の「プロキシ設定を使用しないホストとドメイン」にドメインを記入することで直接接続できるようになる。

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たとえばiOSの場合、設定>Wi-Fiから、使用するネットワークの横にある「>」を選んで詳細設定に入り、下の方にある「HTTPプロキシ」で設定すれば良い。

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プロキシ設定さえできればOSは問わない。ただし、残念ながら2.3 Gingerbread以前のAndroidはroot化しないとプロキシが使えない点だけは要注意。なお、3.2 Honeycombのデバイスは持っていないので分からないが、4.0 Ice Cream Sandwichと4.1 Jelly Beanではプロキシ設定が可能だ。

 

とりあえず手順をまとめると、

  1. Filtersタブで「俺ルール」を作る(SuspectタブもしくはブラウザでHTMLソースを表示して細かく調べていく)
  2. Networkタブでポート番号を決める。他のマシンからも使いたい場合は”Allow iPhones(以下略)”にチェックを入れる
  3. Setupタブで”Activate GlimmerBlocker”にチェックを入れ、端末側のプロキシ設定を行う

という流れだ。

 

GlimmerBlockerのメリットは、

  • ブロックしたい広告の設定が1台に集約できる
  • 広告以外に「アクセスさせたくないサイト」もブロック可能
  • iOSやAndroidで脱獄・root化などのリスクを冒す必要がない
  • スクリプト次第でより柔軟な運用が可能(実践していないのであくまで予想だが)

といったところ。

デメリットは、

  • 速度が落ちる
  • プロキシを動かすマシンは常に電源オンでなければならない
  • プロキシを通すと使えないサイトがある
  • モバイルに弱い

となるだろうか。

ちなみにモバイルをカバーする方法として、VPN越しにこのプロキシサーバを使うことも可能だ。
広告を読み込まないから軽くなる……と言いたいところだが、さすがに安物機材の適当なVPNだと、速度ロスもそれなりに大きい。回線速度しだいではなかなかイケるものの、トータルでは微妙な所だ。

 

今回はMac専用のGlimmerBlockerを取り上げたが、Windows向けにはProxomitronという強力なローカルプロキシ(広告ブロックではなくサイトカスタマイズに主眼を置いたもの)があり、日本語マニュアルやフィルターデータを配布しているユーザーがいるようだ。
ぼくは使ったことがないので評価はできないが、Windowsでモバイルする方はチェックしてみると良いかもしれない。

 

第3回は少し間を空けて(冒頭にも書いた通りiPod touchや3DSゲームなどいろいろ来るので)、Androidの広告ブロックツール「AdAway」を取り上げてみたいと思う。

広告をブロックしてスッキリする (1)どうやってブロックするのか?

こんにちは、モバ(@yubile)です。スティーブ・ジョブズ氏が亡くなってから、丸1年が過ぎました。早いものです。

iOS 6のマップ問題でCEOのティム・クック氏が謝罪しましたが、もしジョブズが健在だったらどうしていたでしょう?
iPhone 4アンテナゲートのように「問題ない、だが対策は取る」と突っ張っていたでしょうか(もっとも、マップの問題は一朝一夕でどうこうできるものではありませんが)。

そんなとりとめも無いことを考えてしまいました。

 

さて今日のネタは、インターネットと切っても切れない広告のお話。ブログにアフィリエイトを掲出しておいてこんなことを書くのも何ですが、広告をブロックする方法についてまとめてみました。


 

インターネットの様々なサービスが無料で使えるのは広告のおかげだ。しかし画面が広くてマシンパワーや電力に余裕のあるPCならともかく、タブレットやスマートフォンにごてごて広告が出てくると画面が狭くなって鬱陶しいだけでなく、ブラウザの快適さを大きく損なう。

ブログのスマートフォン向けレイアウトでよく出てくる、スクロールを追っかけて画面下に出続けるタイプなどもはっきり言って邪魔だ。それがサイトの内容にそぐわぬエロ広告などであった場合なおさらである。

そもそも、最近はただでさえ通信量上限だの速度制御だのでモバイル通信は圧迫されているわけで、貴重なパケットとバッテリーを消費して不快な広告を見させられるのは理不尽とも言える。

ただ、広告によってサービスやアプリが成り立っているのも確かなので、ブロックするのはどうしても我慢できない広告だけにしておくべきだろう。

 

さて、広告ブロックのやり方としては、

  1. ブラウザの設定や、アドオン/拡張機能などでブロックする
  2. hostsファイルを書き換える
  3. 広告をブロックするプロキシを通してアクセスする

などがある。

1つめはFirefoxのAdblockが代表的だし、Operaには広告に限らずコンテンツ単位でブロックする機能がある。手軽ではあるが、iOSのデフォルトブラウザSafariにはその手の機能がない。Jailbreakすれば可能だが、とりあえずそれは置いておく。

 

2つめのhostsとは、「このアドレスが指定されたらここに繋ぐ」という指示がリストになって書いてあるファイルだ。広告配信サーバのアドレスから127.0.0.1(ループバックアドレスと呼ばれる自分自身を表す特殊なアドレス)に繋ぐようにするなどして広告をブロックできる。

もっとも確実であり、アドオンやアプリを追加するわけではないため余計な処理もなく軽い。たとえばAndroidならAdAwayを使うと、PCで編集したhost.txtを取り込んだりできるため手軽だ。

ただしhostsを下手にいじるとそもそもWebが見られなくなったり、書き換えさせることで知らぬ間に攻撃用サイトに接続させたりなど悪用も十分可能なことから、簡単にはアクセスできないし変更できないようになっている。ゆえにiOSではJailbreak、Androidではroot取得が必須となるから、スキルが見合わないならお勧めしない。

正直なところ、最近はどちらのOSも脱獄やroot化を積極的にするメリットはさほどない。

 

そして3つめの方法として、MacのGlimmerBlockerを挙げたい。GlimmerBlockerはProxomitronやpolipoなどと同様にローカルで動作するプロキシだが、機能としては広告ブロック専用である。便利なのは、同じLAN内の他のマシン(OSは問わない)からもプロキシとして使えること。常時動作するMacにGlimmerBlockerを設定しておけば、他のマシンはプロキシを設定するだけで恩恵に与ることができる。

難点はどうしてもスピードが落ちることと、2.3以前のAndroidはFirefoxやOperaなどのプロキシ対応ブラウザか、root化必須のProxyDroidなどのユーティリティを使うしかないこと。4.0以降ならWi-Fi設定にプロキシの設定が追加されているので問題ないのだが。

ちなみに少々迂遠だが、VPNで自宅LANにアクセスしてプロキシを通すということもできる。3G回線でそこまでやると二重に速度ダウンして残念な結果になるが、LTEあるいは公衆無線LANやWiMAXなら我慢できるレベルの速度で使えることもあるだろう。

 

ところで、どの方法を選ぶにしても、いちばん面倒なのはブロック対象を決めることだ。むやみやたらに弾くと使えなくなるサイトやサービスができるし、管理も面倒になる。またネット上ではhosts.txtを配布しているところもあるが、自分のスタイルに最適かどうかは分からない(最大公約数ではあるだろうが)し、よく分からないまま、DLしたファイルでhostsを安易に書き換えることはリスクを伴うのでお勧めできない。

自分が普段どんなサイトを見て、どんな広告を鬱陶しいと感じるかよくチェックし、ゼロから自分でリストを作っていくのが面倒だがいちばん確実だと思う。

 

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p style=”font-size: 20px;”>次回は、AdAwayやGlimmerBlockerの使い方についてまとめる予定だ。

050 PlusをiPhone 4 (iOS 6)で使うと音が悪くなる

こんにちは、モバ(@yubile)です。

WWE公式アプリの選手紹介をつらつら眺めていると、なぜかNXT所属選手にセス・ロリンズやリッチー・スティムボート、カシアス・オーノなどの名前がありません。RAWやSMACKDOWNに所属していてNXTにも顔を出す選手たち(ジンダー・マハルやマイケル・マクギリカティ、ウーソズなど)は出ていますが、リニューアル後に登場するようになった選手たちはまったく登録されていないようです。

セス・ロリンズなどNXTの名を冠するタイトルベルトを持っているわけで、載っていないのがいささか不思議です。何か大人の事情があるのでしょうか。

さて、今日のネタは最近TVCMでもお馴染み050Plusです。以前この記事などで触れましたが、携帯でも固定でもホワイトプランより安いこともあって便利に使っています。ところが、最近iOS 6にアップデートしたiPhone 4に入れてみたらなんだかアレなことに。


 

待ち受けよりもこちらから掛けるために050Plusをよく使う。通話料の安さと、着信が微妙に失敗しやすいからだ。050番号を教えている知り合いにも、向こうから掛ける時は携帯の音声回線側にしてくれるように頼んでいたりするため、当初考えていたほどの使用頻度は高くない。

それでも、家電量販店への問い合わせ(在庫確認など)や、飲食店に予約を入れる時など固定電話に掛ける機会が意外と多いため、月315円+通話料のモトは割とあっという間にとれている。

 

OSの仕様上Android版の方が普通の電話に近い感覚で使えるためXperia rayにIIJmio SIMを差して使っていたのだが、正式対応機種でないせいか音質が悪く動作が重たい時がある(たぶんメモリ不足などもあるのだろう)。また、ずっと待望していて最近実装されたBluetoothヘッドセット対応も、マシンパワーの関係なのか有線式ヘッドセットに比べると音が悪い。

なのでiPhone 5への乗り換えで余ったiPhone 4(iOS 6にアップデート済み)を050Plus専用に使おうと思い立ち、インストールした。

さっそく友人の携帯(au)に掛けてみると、音がブツブツ途切れてかなりひどい。電波状況を確認し、iPhoneのメモリを掃除し、さらに再起動までしてみたが結果は変わらなかった。これならXperia rayの方がよっぽどマシだ。

自宅の無線LANを使ったので回線の速度不足ということはまずないし、以前iOS 5の頃のiPhone 4で使っていた時はこんなことはなかったので、iOS 6と現バージョン(3945)の組み合わせが良くないのだろうか。iOS 5で今のバージョンを試していないので、アプリの問題なのか組み合わせの問題なのか切り分けられないのが残念だ。

あまりにブツブツ切れるので相手に申し訳なくなり、新しいiPad(こちらもiOS 6にアップデート済み)に050Plusをインストールしてから改めて掛け直したところ、まったく問題なかった。

 

というわけで、iPhone 5への乗り換えで余ったiPhone 4の活用法として050Plusを使う目論みはあっさり失敗。ひとまずアプリのアップデートを待つしかなさそうだ。似たような状況の方は注意された方が良いだろう。

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p style=”font-size: 20px;”>すでにiOS 6にアップデートしてしまったぼくの場合、電話代わりにiPadを持ち歩くのもヘビーなので、いずれやってくる(はずの)Nexus 7でやってみようかと考えている。正式対応機種ではないがスペック的には余裕がありそうだからたぶん大丈夫だろう。

Ankerの飲食店とな