2011年の買いおさめ?ソニーXBA-1を買ってみた。

Imgp0910

ソニー初のBA(バランスドアーマチュア)ドライバ採用ということで個人的に注目していたXBAシリーズ。
さすがにいきなりXBA-4に手を出す勇気はないので、エントリーモデルのシングルドライバ、XBA-1SLを買ってみた。5980円。
ちなみにXBAシリーズにはU字で短いケーブルのSLタイプと、リモコン付きで長いY字ケーブルのIPタイプがある。

付属品は布製ポーチ、コードホルダー、そして4サイズのハイブリッドイヤーピースと3サイズのノイズアイソレーションイヤーピース。
ノイズアイソレーションイヤーピースが最近のお気に入りなので、初めから付属しているのが嬉しい。

ケーブルはいわゆるきしめんタイプよりも少し膨らんだ感じで、絡むこともなく好印象。
ハウジングは金属っぽい光沢があるが金属ではなく、値段なりというところか。軽くて小さいがつまみやすい形状なので、耳への出し入れがしやすい。ケーブルと合わせて扱いやすいイヤホン。

BA型イヤホンは、特にシングルドライバだと低音が弱いと言われている(だから高級機になるとデュアル、トリプルとドライバが増えていくのだそうだ)。手持ちのBAシングルドライバなイヤホン(ER-4S/4B、Image X10など)から考えても、繊細な音になるだろうと予想していた。
ところが、XBA-1SLはぜんぜんキャラクターが違っていた。最近は低音が売りのソニーXB-EX41IPやビクターHA-FX3Xをよく使っているため最初は気付かなかったが、よくよく聴いているとBAにしてはかなり低音がしっかりしている。
また、BAらしく中音域がしっかりしているためなのか、女性ボーカルが艶っぽく聴こえる。いわゆるウェットな音といえば伝わるだろうか。ただ、音域そのものはあまり広いわけではない。

イヤホンとして音質とは別に気になるポイントである遮音性も、差し込みやすい形状とノイズアイソレーションイヤーピースが相まって高い。また、遮音性が高いことで相対的に音量抑え目になるため、音漏れも(同じソニーのEX500などに比べれば)しにくい。

エントリーモデルということで大きな期待はしていなかったが、5980円ならiPodやウォークマンに組み合わせるイヤホンとしてコストパフォーマンスが高い。前述のHA-FX3Xも個人的にはお勧めだが、より広くいろんな人にお勧めしやすいイヤホンだと思う。

リアルポータブルWi-Fiルータ、プラネックスMZK-MF300Nを購入。

「リアルポータブル」を売りにするプラネックスのルータには以前から興味があったが、うまい用途が思い浮かばず購入まで踏み切れていなかった。
ところが、最近NTT-X Storeで安売りしていたので、衝動買いにありがちな「買ってから使い方を考える」で行ってみることにした。ちなみに、購入したのはUSB無線子機とセットになったMZK-RP300NPUという商品だ。
http://www.planex.co.jp/product/router/mzk-mf300n/
http://www.planex.co.jp/product/router/mzk-rp300npu/

本体の大きさはロディアNo.10の2冊分ぐらい……と言ってもメモ帳好き以外には分かりにくいので、3DSカードを並べて置いてみた(これもゲーム好きでないと分かりにくいかもしれない)。

Attachment

まさにすっぽり手のひらサイズで、中身も入っているのか心配になるぐらい軽い。理論値300Mbpsの802.11n機器とは思えない。子機の方もちょっと前のBluetoothレシーバなどより小さく、機器によっては差したまま忘れてしまいそうだ。
特徴は
・300Mbps 802.11n Wi-Fi
・WPS対応
・ゲーム機などを想定したマルチSSID機能
・ルータモード、アクセスポイントモード(自動切り替え)、コンバータモード(自動切り替えは無し)
・USB給電で動作
据え置き前提のルータが備えるLANポートやUSBポートがない代わりに、持ち歩きが苦にならないサイズだ。

・良いと感じた点
1. 本体サイズ
上で書いた通り、これ以上コンパクトにはそうそうできないレベルだ。メーカーが想定しているホテルなどでの利用ももちろんだが、室内にケーブルを這わせたくない、ルータは最低限の機能があれば十分という場合、これ1台で済ませればかなりスペースが節約できそうだ。
2. 意外と(?)本格的な設定ができる
マルチSSID、LAN内アクセスの可否、ポートフィルタやDMZなどルータとして一通りの機能は備えている。最近のルータによくあるメディアサーバ系の機能はさすがにないが、さすがにそれを求めるタイプの製品ではないだろう。ただし気になる点がある(後述)。
3. 節電効果
USB給電ケーブル1本で動作するというのは素晴らしい。なんとなればモバイルバッテリーで無理やり動作させることも可能なはずだし、TVやHDDレコーダに繋いでコンバータとして使う場合も、USBさえあればコンセントを塞がなくて済むのは大きなメリットだ。

・悪いと感じた点
サイズと電力の関係か、電波の強さやスループットには多少難があるようだ(細かく計測はしていないが)。とはいえ、もともとホテルの部屋などを想定した製品なのだから、同じ部屋で使えれば十分だろう。

それよりも気になった点は、なんといっても初期設定のセキュリティが甘いこと。
工場出荷設定ではSSIDがふたつ作られている。ひとつはメインで使うためのWPA2キー(ただし恐ろしく簡単な上にプラネックスのサイトにあるオンラインマニュアルで公開されているものであり、必ず変更するべき)が設定されたもの、もうひとつはゲーム機などの接続を想定したもので、キーは設定されていない。まったくのノーセキュリティ。
問題は、どちらのSSIDもLAN内マシンへのアクセスがデフォルトで許可されていること、そして設定ページのIDとパスワードがあまりにも簡単すぎることだ。ダメなパスワードのサンプルと言ってもいいぐらいである。
キーについては「WPSを使え」ということなのかもしれないが、スタートガイドを見る限り「対応機器を持っているなら使えます」となっているだけで、パスワードを簡単にしてしまうことやLAN内アクセス許可による危険性などについてはまったく触れられていない。そもそもWPSを使ったところで、もうひとつのSSIDや設定ページのパスワードまで変わるわけではないため、片手落ちだ。

持ち歩いて、あるいは自宅で安全に使うためには、自衛策として使い始めの段階できちんとこういう設定をしておかなければならない。幸い、設定はわりと柔軟にできるので知ってさえいれば難しくはないが、「Wi-Fiって何?」というレベルの人でもできるかと言われたら無理だろう。

そもそもある程度の知識がある層にしか売れない製品だろうが、それでももう少し初期設定に気を配っても良かったのではないだろうか。コンセプトやサイズがとても良いだけに残念だ。

製品の機能に欠陥があるというわけではないので、ひと手間かける気持ちと知識があれば良いアイテムだと思う。

映画「けいおん!」感想(なるべくネタバレ無しで)

結論から先に言うと、けいおん!は映画でもやっぱりけいおん!だった。
TV版を観て、あののんびりした雰囲気が気に入った人はぜひ観に行くべきだ。できればTV放送分だけでなく、販売用DVD/Blu-rayのみ収録の未放送分(第1期14話「番外編 ライブハウス!」と第2期27話「番外編 計画!」)を観ておくとより楽しめる。

時間軸はTV第2期22話〜24話あたりで、受験が終わってヒマになった軽音部の面々が卒業旅行を計画するところから始まる。
予想していたよりロンドン旅行のくだりは短めで、「行くまで」と「帰ってきてから」にもかなり時間をとってある。ただ、短めとはいえロンドンのシーンはきっちり作られていて、行ったことがある人なら思い当たるものも多いはず。ぼくも幾つか分かるスポットがあってニヤニヤしてしまった。


ロンドンから帰ってきて以降の流れはTV版の別視点バージョンというべきもので、どこかで「TV版というA面に対するB面が映画」と評しているのも見かけたがまさにその通りだと思う。どちらが先であれTV版も観ておくと楽しいのは間違いない。
また、劇中ひょんなことからロンドンでライブをするシーンがあるが、パンフレットによるとちゃんと楽器やPAなどは実際の状況を想定して作っているそうなので、分かる人には(ぼくには何となく違う、ぐらいしか分からなかったが)そういう面でも楽しめるかもしれない。

日常モノのアニメが劇場版になると途端にファンタジー化したり(たとえばクレヨンしんちゃん)急激にすることが多い。それはそれで映画ならではだし面白い。
そういう手が使えないけいおん!をどうやって映画化するのか興味深かったが、ちゃんといつものノリで映画になっていた。


ロンドンでライブをやっても満員になったりしないし、肝心のライブパフォーマンスも(第2期の学園祭エピソードのように)アドリブが滑り気味だったり、最後にちょっとしたオチが付いたりする。そういう妙なところで現実的なあたり(何だかんだで普通の女子高生が部活でやってるバンドに過ぎないのだから)も相変わらずだ。


TV版の良さをきちんと映画に引き継いでいるので、1本の映画としてみるとあまり起伏が無く盛り上がりに欠けるという言い方も出来るが、もともとのあの「何ということのない話」が醸し出す空気感が好きなファンには十分お勧めできる。




さすがに10回も15回も行く(チケットの半券を集めるとグッズがもらえる)ぐらいならBlu-rayの資金に回すが、もう一度ぐらいは観に行きたい。

Ankerの飲食店とな