Ferrari Oneを3週間ほど使ってみて。

 この記事で予約宣言したAcerのFerrari Oneは、無事に発売日に手元に届き、それから約3週間あれこれ使ってみた。

良かったと思うこと
・ほどほどサイズの筐体と液晶(と価格)、This is FERRARIなデザイン
 11.6型で1366×768の液晶は個人的にはちょうどいい。もうちょっと軽いと嬉しいが、バッテリー駆動時間が短くなるのも困るのでまあこんなものだろうか。

 真っ赤な天板に跳ね馬のレリーフ(ステッカーなどではなくちゃんとエンブレムになっている)を初めとして、フェラーリグッズとしては十分おもしろいデザインをしていると思う。今までのフェラーリPCに比べると格段に安いのもいい。本当は速度もフェラーリ並みであって欲しかったが、そうすると価格もファミリーカーからフェラーリにグレードアップしてしまうので無理だろう。ちなみに、バッテリーが互換であるらしいことなどから、AS1810Tの筐体をベースに作られたものだと思われる。

・スコアはさほどでもないが、意外ときびきび動作
 エクスペリエンスインデックスのスコアは上から3.6/5.1/3.3/4.8/5.5で、一番低いのが「Windows Aeroのデスクトップパフォーマンス」となっている。Windows 7では最大値が7.9になったので、正直「そこそこ」よりもちょっと低めなスペックに見えるのだが、体感でそこまで遅いとは感じない。さすがにHP 2140よりもスコアは良いだけあって(SSDに換装しているディスクのスコアは除く)、Firefoxなどの動作はきびきびしている。

 現行より1世代前のMac mini (メモリ4GB、HDD500GBに換装済み)のスコアが上から5.4/5.5/5.2/5.4/5.8であり、モバイル用とはいえAMD 780Gの系列なのでもう少しグラフィック関係のスコアは良いかと思っていた。が、まあ実動作で不便を感じないので良しとしよう。

FerrariOne Windows Experience Index

・増設を考えなくても良さそうなスペック
 AcerはAspire Oneなどでも保証シールを破る覚悟がなければメモリー増設などはできないが、Ferrari Oneは最初から限界の4GBまでメモリを積み、ネットブック+αな使い方には十分と思われる320GBのHDDを搭載しているため、その辺を考える必要がなさそうだ。

改善して欲しいこと
・けっこう熱いしファンの音も気になる
 排熱口もそこはかとなく車っぽいデザインなのはいいけれど、排気まで車っぽいというかかなり熱い。底面もずっと使っていると底面はそれなりに熱を持つ(HP 2133とか、かつての愛機PowerBook G4に比べればマシだが)。もしかしてスペックを上げると排熱がシャレにならないから抑え気味なのだろうか?

・リカバリディスクが付いてこない
 リカバリディスク作成用ソフトだけは付属しているので、自前でメディアとドライブを用意してリカバリディスクを作らなければならない。サポートに頼めば販売してくれるのかもしれないが、Webに今のところ情報はない。
 これは即刻改善して欲しい。NetWalkerの記事でも似たようなことを書いたが、このマシンの性格上「フェラーリは好きだけどPCは詳しくない」という人が買う可能性もあるわけで、何かあった時にどうしようもなくなるケースが十分ありうる。それでなくても、プレスされたディスクと自前で焼いたCD/DVD-Rでは信頼性が段違いだ。もう2~3千円高くてもリカバリディスク付きにして欲しい。

・バッテリーが普通に買えない
 現状でバッテリーを手に入れるにはサポートに連絡して売ってもらうしかないようだ。自宅で使うのであれば互換性があるらしいAS1810T用のでも(色が合わなくても)いいかと思っていたが、日本未発売のためそれさえも手に入らない。純正オプションとしてバッテリーをちゃんと取り扱って欲しい。

・タッチパッドのシールがなかなか剥がせない!
 マルチタッチ対応パッドなので(とはいえWindowsタッチは関係なくSynapticsのドライバを使っているだけのようだが)、2本指での操作などが書かれたシールがパッド表面に貼られている。ところが、これがあまりキレイに貼られていない上になかなか剥がせない。無理に剥がそうとしてパッドに傷をつけるのもイヤだし、今のところそのまま使用しているのだが、おかげでパッドが微妙に使いづらい。
 しかも、パームレスト部に貼られた他のロゴシール(AMDやWindowsなど)も微妙に傾いていたりして、デザインにこだわったマシンとしては詰めが甘いと思う。

・電源コードが太くて硬い
 ACアダプタはさほど大きくないのだが、コードが3穴タイプな上に太くて扱いづらい。ワールドワイドなメーカーだから仕方ないのかもしれないが、せめてもう少し柔らかい素材のケーブルにして欲しいところだ。ちなみに、同じことはHP 2140にも言える。

 並べてみると良かった点より不満な点の方が数が多いが、全体としては間違いなく気に入っている。ただ、Celeron SU2300 + GS45 ExpressのAcer 1410TやASUS UL20Aが5万円台で買えるわけで、プラス2万円の価値はフェラーリファン(あるいはこの手のガジェット好き)でなければ説得力がないかもしれない。

米沢さんとiMac。なかなか興味深い組み合わせ。

 今シーズンのドラマ「相棒」で、やけにMacの露出が多い。Appleのプロ向けページでテープレス化の事例として紹介されているからだろうか。
 右京はデスクでiMacを使っているし、神戸はMacBook Airを持ち歩いている。神戸が右京についてレポートを書こうとするシーンで、ヒラギノ明朝体らしきフォントで文章を打っているのも見える。
 さらには鑑識の米沢も職場でiMacを使っている(第3話「ミス・グリーンの秘密」で動画サイトを見るのに使用)し、第2話「さよなら、バードランド」でも関係者の事務所にiMacが並んでいるシーンがあったりした。

 ドラマや映画にMacが出てくるのはそんなに珍しくないのだけど、相棒みたいなメジャーなドラマで割と分かるように使われているのを見ると、Macも市民権を得てきたのかなあと感じる。

 そういえば、少し前にNHKのドラマでは明らかにMacBook(もしくはAir)だったのに、天板部に薄いヴェールのようなものをかけてリンゴマークが見えないようにしていた。
 そんな隠し方をしてまで使わんでもとは思うが、近年のMacに共通するシンプルな佇まいは映像向きなのかもしれない。

この数日でGoogleへの依存度がさらにアップ。……ちょっと怖い?

 Google日本語入力Google Public DNSGoogle Chrome for Macと、ここ数日で立て続けにGoogleからいろんなものがリリースされている。どれもなかなか使い勝手が良く、この所GmailとCalendar、Readerぐらいで止まっていたGoogleへの依存度がアップしてしまった。

 日本語入力については各所で語られているので今さら書くことはないが、個人的にはATOKのライセンスを入れるほどではないサブのマシンにとりあえず入れておくIMEとしてちょうどいいと感じた。メインを張るにはちょっとサジェストに流行り言葉が出過ぎだし、かといってオフにするとGoogle日本語入力の意味がない感じなので、友達とのメールとかそういう日常的用途に限った方が良い気がする。

 ただ、普通のIMEだと専門辞書買わないと変換されないような理系の専門用語なんかもサジェストに出てくるらしいので、人によっては便利だとも思う。サジェストを大まかにジャンル分けしてオンオフでもできれば良いのかもしれない。

 Public DNSに関してはここ数日試しているが、速くなったと感じるサイトもあれば遅くなった気がするサイトもあり、すべてが気のせいと言われればそんな気もするというレベル。セキュリティ向上にも役立つらしいのと大して設定も難しくないので、まだの人はとりあえず試してみることをお勧めする。

 Chrome for Macはベータ版で、以前ちょっと使ってみた開発者プレビュー版よりは随分安定した。ただMac版はまだエクステンションに非対応(近々対応予定らしいが早くして欲しいものだ)だし、フォントの変更などができないようになっていたりして、まだまだ不満も多い。ただ、そのスピードと画面を広く使えるデザインはとても好ましいので、このままどんどん開発が進んで欲しいと思う。

 というわけで、とても便利なGoogleの3製品(というのも変な言い方だが)。どれも試してみる価値はあると思う。

 でも、ここまでGoogleに頼ってしまっていていいのだろうか?

Ankerの飲食店とな