ビクターの新顔、HA-FXT90LTD購入&ファーストインプレッション

情報を知ってからすぐ予約して心待ちにしていたビクターのカナル型イヤホン、HA-FXT90が届いた。
「ダイナミック型で2ユニット」「ただし2ウェイではなくユニットは並列配置」というイロモノっぽさたっぷりの売り文句に惹かれたわけだが、考えてみると「木のイヤホン」ことFX500/FX700といい、大口径化の流れに逆らうような小型ユニットのFXC71といい、ビクターの最近のイヤホンは”一見イロモノっぽいけど中身は割とマトモ”、というのが定番。
届いてから数時間使いつつこの記事を書いているが、やはり今回もそのパターンのようだ。

※1 iPod nano 第6世代に直差しが基本。たまにAT-PHA30iを使用。
※2 ちなみに「エージングは無いとまでは云わないが、普段よく聴く曲で慣らしとけばいいんじゃない?」というのが個人的スタンス。ピンクノイズなどできっちりエージングを行う主義の方は、その辺を割り引いて読んでいただけるとありがたいです。

関連情報はこちら。
HA-FXT90製品情報 (JVC Victor)
http://www.jvc-victor.co.jp/accessory/headphone/inner/ha-fxt90/index.html
ビクター、2ドライバ内蔵のカナル「HA-FXT90」- 業界初、2基のダイナミック型を並列配置。約1万円 (AV Watch)
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20110405_437404.html
2基のユニット並列配置。そのサウンドは? - 実売1万円の挑戦機。ビクター「HA-FXT90」(AV Watch)
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/np/20110413_438950.html

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“TWIN SYSTEM”を前面に押し出したパッケージ。ちなみに限定版のレッド

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セット一式。この他にキャリングケースが付属する

・取り回し
ユニットが小さいだけあって、サイズ的には2ユニットとは思えない。手持ちに1ユニットでこれより大きく感じるイヤホンがゴロゴロしているぐらい。縦長なのでつまみやすいし、装着感も特に不自由な感じはなく扱いやすい。最近はNW Studio ProやPiano Forte IIなど位置決めに多少の手間が掛かるイヤホンを使うことが多いので、スッと決まるのが嬉しい。
コード長は1.2mで、付属のコードキーパーで調節する。第6世代iPod nanoと組み合わせることを考えるともうちょっと短いとありがたい(コードキーパーはブラブラするから好きではないので)が、かといって延長コード式も面倒といえば面倒だし、この辺は個人の好みか。タッチノイズは皆無というわけではないが我慢できるレベル。また、クリップも付いているので工夫しだいだと思う。
イヤーピース装着部はFXC71系ではなくFX500などと似ている、普通のカナル型タイプ。なのでイヤーピースもFXC71系用のフィルター付きではなく、この手のカナル型ではオーソドックスなもの。価格の割に安っぽいというかペラペラなのが気になる。開口部が狭まるのを承知で、ソニーのハイブリッドイヤーピースなどを使ってみるのも手かもしれない。ちょうどコンプライが手元にあったので、耳垢対策としてこちらを使うことにした。

・音漏れ、遮音性
詳しく検証したわけではないが、イヤホンを外して顔の前20センチぐらいの所に持ってきてもそれなりに音が聴こえるので、もしかしたらけっこう漏れるかもしれない。遮音性もカナル型にしては…という感じだが、逆にこれがいわゆる”ヌケの良い音”に貢献しているかもしれないので、判断が難しい。いずれにせよ、電車で使うならこのあたりは一度ちゃんと確かめておくことをお勧めする。

・音質
最初にもちょっと触れたが、イロモノっぽい売り文句とは違ってかなりまともな音。解像度だの音場だの言い出すと高級品には比べられないが、中低域に独特のノリ、誤解を恐れずに書くと、PortaProに通じる楽しさがある。ER-4やUltimate Ears、SHUREの高級機などはひとつひとつの音に聴き入って身体の動きが止まってしまうが、FXT90はノリが良くてつい身体が動いてしまう、といえば伝わるだろうか。
サ行がキツいなどの聴き疲れする要素は基本的になく、価格に見合った「イイ音」として受け入れられやすいと思う。

結論
コストパフォーマンスは十分だし、プレイヤー付属のイヤホンを使っていた人が普通に「へぇー」と感心するぐらいの良さはあると思う。このぐらいのを買って、上を見ずに普通に音楽を楽しむのがいちばん幸せかもしれない。

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PC用スピーカーを新調。Olasonic TW-S7


PCで音楽を聴くのには、ずっとBOSEのM3を使っていた。サイズに見合わない低音で迫力があり、大きな不満はなかったのだが、音質のためにUSBオーディオ経由で繋いでいたこともあって、コンセントを2つ塞いでいるのが悩みといえば悩みだった。

これに比べれば、USBケーブル1本で接続できるスピーカーは僅かとは言え節電になるはず。USBオーディオを繋ぐ理由でもあった「音を入力する」ようなことも最近していないし、必要になったらまたそれだけ繋げばいい。というわけで、M3はPC用以外の使い道を模索することにして、新しいスピーカーを選ぶことにした。

実はM3の前にロジクールV20というUSBスピーカーを使っていたのだが(これもサイズと電源からは想像できないほど音量が出て良かった)M3購入と前後して売り払ってしまったため、以前から気になっていて、評判も割と良かったOlasonic TW-S7を選んでみたというわけだ。

タマゴ型という形状の理由、USBなのに10W出力な理由などはあちこちで言及されているので割愛して、使用感を結論から言えば、シンプルで扱いやすく、音も良い。コストパフォーマンスは高く、タマゴ型というちょっと面白い形状からは想像できない「まともなスピーカー」だと思う。

・音質
M3と比較すると、低音が少ないが定位が良く、音場が広い。PCディスプレイの両隣に置くと、ちょうど画面のあたりにボーカルが来るような感触を味わえる。音楽だけでなく、動画やゲームなどで使うのもアリだと思う。ただし、基本的には一人用の狭い範囲向けスピーカー。部屋にBGMを流すような用途にはあまりそぐわない。

・取り回し
PC本体とケーブル1本で繋がり、OSも基本的に選ばない。音量調節はOS任せなので非常にスッキリしている。我が家ではもう少しUSBケーブルが長いとありがたいが、ロジクールV20よりは長いのでまだマシか。シリコン製のインシュレーターにのせてスムーズに角度を変えられる。音の向きを調節しやすいので良いと思う反面、ちょっとぶつかるとズレてしまうこともある。

・デザイン
タマゴ型は可愛らしくて良い。白を選んだが、黒でも良かったかもしれない。メーカー通販ではもう1色のカラバリがあり、そちらには同色のインシュレータとキャリーバッグが付属するらしい。

M3は名機だと思うが、電源不要で可愛くてこのぐらいの音が鳴るのならTW-S7で十分、というのが今の時点での結論だ。

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